SSブログ

毎日新聞『今週の本棚』(3) [日記(2005)]

 9月18日「今週の本棚」は刺激的な書評が多い。
●『働き過ぎの時代』森岡孝二著(岩波新書)中村達也評
「(残業が増えている)・・・正確には、長時間労働の人たちと短時間労働の人たちに両極分化し始めたといったほうがよい。・・・90年代、パート・アルバイト・派遣などの非正規社員が正社員にとって代わり、すでに三割を越えるまでになっている。これらの人たちは、身分的にも不安定な短時間の低賃金労働が中心である。かくして、週60時間以上の正社員と、週35時間未満の非正社員への両極分化がはっきりしてきた。・・・著者は、資本主義の構造変化に結びつけてそれを解き明かす。その構造変化とは、次のキーワードによって表現される。(1)グローバル資本主義(2)情報資本主義(3)消費資本主義(4)フリーター資本主義。・・・インターネットを通じてワンクリックで本を注文すれば、瞬時にアマゾンの物流センターにつながる。その巨大なセンターでは、常時百人のアルバイトが待機していて、注文された本を『一分で三冊』のノルマでひたすら探し回る。・・・消費者が求める利便性の影に、どんな労働世界があるのかを知って、思わず考えさせられてしまう。」この週60時間の正社員は私のこと?819円なら買おうか。

●『石原莞爾 上・下』阿部博行著(法政大学出版局)五百旗頭 真評
キャプションは「神格化と断罪の呪縛を乗り越え」・・・読みたいが、上巻4200円で断念。
●『デカルトの密室』瀬名秀明著(新潮社)大岡 玲評
「『・・・(自己意識を)誰が私をここに置いたのか。誰の命令とはからいで、この場所と時間が私に割り当てられたのか』「デカルトの密室」は、この深遠な哲学的問題を主軸に展開されるミステリーだ。」パラサイト・イヴの瀬名秀明だ!1995円なら買おう!

デカルトの密室

デカルトの密室

  • 作者: 瀬名 秀明
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/08/30
  • メディア: 単行本


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0