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映画 明日に向かって撃て(1969年米) [日記(2009)]

明日に向って撃て!(特別編) [DVD]

明日に向って撃て!(特別編) [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD

アメリカン・ニューシネマの古典的名作です(らしいです)。挿入歌のバート・バカラック『雨にぬれても』の方が有名かも知れません。『ニューシネマ』で検索すると、『俺たちに明日はない(アーサー・ペン)』『卒業(マイク・ニコルズ)』『ワイルドバンチ(サム・ペキンパー)』『イージー・ライダー(デニス・ホッパー)』や、この『明日に向かって撃て』が出て来ます。『卒業』も入るんですね。1960年代後半のベトナム反戦運動、スチューデン・トパワー等と同じ位相にあるのでしょう。

 西部劇と云えば『駅馬車(1939年)』『真昼の決)闘(1952年』『シェーン(1953年)』『荒野の七人(1960年)』『荒野の決闘(1964年) 』を思い浮かべます。騎兵隊がインディアンを、保安官が悪党をやっつけるパターンで、マカロニウェスタンでは流れ者が悪役を懲らしめるパターンに変わりました。『明日に向かって撃て』に至っては悪役がヒーローで、この辺りがニューシネマなんでしょうか。『ダンス・ウィズ・ウルブズ』に至っては、騎兵隊がインディアンに取り込まれてしまう?というストーリーに変わってしまいます。

 『明日に向かって撃て』です。『壁の穴』強盗団のリーダー・ブッチ(ポール・ニューマン)と相棒サンダンス(ロバート・レッドフォード)の二人のアウト・ローが主人公。これにキャサリン・ロス演じる小学校か何かの教師エッタが加わって、三角関係ともいえない奇妙なトリオが繰り広げる西部劇です。誰の視点で描くかによって物語はすっかり変わってしまいまいますが、このふたりのアウト・ローはまことにあっけらかんとしています。銀行強盗や列車強盗をやるのですから、もう少し真剣さが要るのではないかと思うほど、自由闊達に強盗をやって冗談のように死んでゆきます。列車強盗で足が付き、追っ手に追われながらの逃亡の末ボリビアまで逃げます。ボリビアでの銀行強盗に失敗し、最後はあっけなく殺されてしまいます。ひたすら破滅へ向かってゆく3人を、バート・バカラックの軽快な音楽に乗せて情感豊かに描いています。エッこれ西部劇という西部劇。

  原題は Kid。『俺たちに明日はない』のヒットの便乗で無理やり『明日』を付けたのでしょう。『俺たちに明日はない』の原題もBonnie and Clyde。この頃『明日』と言う言葉が流行ったようで、伝説の漫画(コミック)も『明日の』。
 Bonnie and Clydeはマシンガンで蜂の巣になって死に、ジョーも燃え尽きて『真っ白に』なり、Butchと Sundanceもボリビアの田舎で軍隊に撃たれて最後遂げます。閉塞した時代、ヒーロー達の散華=が反体制、反i権力の象徴だったわけです。

 それにしても、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのコンビはかっこいいです。

監督:ジョージ・ロイ・ヒル
出演者
ポール・ニューマン
ロバート・レッドフォード
キャサリン・ロス


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