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読書 高野和明 13階段 [日記(2009)]

13階段 (講談社文庫)

13階段 (講談社文庫)

  • 作者: 高野 和明
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/08
  • メディア: 文庫

 年末の大掃除で、家族が捨てると言うので貰って読みました。国内ミステリーはあまり読まないので、『笑う警官』に続いて今年2冊目です。面白い!1日で読みきりました。

 死刑囚の冤罪を晴らすストーリーなのですが、探偵役が元刑務官(いわゆる看守)と傷害致死罪で保釈された元殺人犯というのが意表を突きます。こんなコンビのディテクティブ・ストーリーは前代未聞、たぶん初めてでしょう。

 元刑務官と元殺人犯が探偵ですから、謎解き・犯人探しは単なる殺人事件を超え、死刑、殺人、犯罪者の更生という重い主題を正面から捉えた重厚なミステリーに仕上がっています。重厚なだけではなく、犯人捜しも二転三転し、探偵が犯人?とハラハラさせるエンタテインメント性も十分。絞首刑を執行する刑務官を登場させ、死刑を国家による殺人にまでもって行くあたりは感心しました。

 個人的な好みですが、元刑務官・南郷にしろ、元殺人犯・三上にしろ、チョット善人過ぎるような気もします。このふたりがもう少しハードボイルドであったら・・・贅沢な不満でしょうね。ミステリーですからこの辺りで止めますが、読んで損は無い一冊です。高野和明には何冊かミステリーがあります、またまた課題図書が増えました。


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