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この1年 読書・映画編 [日記(2010)]


1Q84 BOOK 32010年ももうすぐオシマイ。今年の本の話題は、何と言っても電子書籍でしょう。出版社、ITメーカー、印刷会社の合従連衡や呉越同舟があったり、おしつまった12月にはSony、GALAPAGOSなど本命Storeがオープンしました。個人的には、52タイトルですから60冊ともうひとつでした。1週間に1タイトルの勘定になります。ほとんど古本ですが、ベスト5のうち『満州国演義』『1Q84 BOOK3』『キメラ - 満洲国の肖像』は新本購入なんです。






 今年読んだ本 ベスト5

●船戸与一 満州国演義1~5(小説)
 ⇒満州国の興亡を敷島四兄弟を主人公に複眼で見たまさに『演義』です。5巻で未だ未完ですが、どう結末がつくのか楽しみでもあり心配でもあります。5巻目は少しダレ気味なので、心してかかって頂きたいものです(笑。

●村上春樹 1Q84 BOOK3(小説)
 ⇒話題作なので一応入れておきますが、それは無いだろうという終わり方です。BOOK4が無かったら怒ります。1Q84が『ワンダーランド』や『ねじまき鳥』を超えられるかどうかはBOOK4にかかっています。

●海老沢泰久 美味礼賛(小説)
 ⇒フランス料理を日本に移植した辻静雄の評伝です。小説してもノンフィクションとしても楽しめます。

●山室 信一 キメラ - 満洲国の肖像(評論)
 ⇒満州国の成立と崩壊を俯瞰した歴史書ですが、著者の体温を感じることの出来る物語でもあります。

●角田房子 わが祖国―禹博士の運命の種(ノンフィクション)
 ⇒『甘粕大尉』『閔妃暗殺』もそうですが、地道な取材と資料で伝説を覆して真実に迫るストーリーは、ミステリより面白いです。

次点
その1 マイクル・コナリー リンカーン弁護士 上下(ミステリ)
 ⇒犬の力、ユダヤ警官同盟、数学的にあり得ない、卵をめぐる祖父の戦争 等今年は最近の話題作を読みました。評判になっただけに、みなそれぞれに面白いですが、やはりマイクル・コナリー、人物造形が一番クッキリしていると思います。

その2  パトリック・ジュースキント 香水 ある人殺しの物語(小説)
 ⇒映画の原作です。『匂い』が小説化されるという快挙に酔えます。優れて政治的、哲学的で、1Q84よりはるかに上を行っています。

来年度
 ⇒今年は上下を2冊とすると60冊になります。せめて、1週間に1.5冊=78冊程度は読みたいです。読んでも時間の無駄という本もありますから、選択に苦労します。頓挫しているゾルゲ関係の読書も再開します。

今年見た映画、ベスト10

 DVDとNHK/BSの放映を合わせて今年は約200本見ました。200本見たうちの10本、これは難しいです。こちらとしては一応面白いだろう映画を選んで見ているわけですから、どれも面白いし思い入れがあります。『髪結いの亭主』と『パフューム』にはぶっ飛びました。ヨーロッパ映画の実力を思い知らされます。

《順不同》
1.アザーズ(2001米西仏)・・・サスペンス
⇒騙された!この快感です。
2.暗い日曜日(1999独ハンガリー)・・・ラブストーリー
⇒ナチ占領下のハンガリー・ブダペストに自殺を誘う旋律『暗い日曜日』が流れます。
3.
ビューティフル・マインド(2001米)・・・ヒューマン・ドラマ
⇒ラッセル・クロウの演技はすごいです。最後の結末もいいです。
4.かもめ食堂(2006日)・・・ヒューマン・ドラマ
⇒日本の映画は『かもめ食堂』『トニー滝谷』と2本しか見てません。両方ともこれといったストーリは無いですが、シーン、シーンが見ている方の琴線に触れて来ます。生の静謐さみたいなものでしょうか。
5.パフューム ある人殺しの物語(2006独仏西)・・・サスペンス(クライム)
⇒見ていただくしかありません。傑作だと思います。
ウェスタン(1968米)・・・アクション
⇒セルジオ・レオーネはいい!チャールズ・ブロンソンはイイ!
7.髪結いの亭主(1990仏)・・・ラブストーリー
⇒仏映画は、ラブ・ストーリーをこう描くんですねぇ。パトリス・ルコント。
8.アメリ(2001仏)・・・ヒューマン・ドラマ
⇒アメリを見てジャン=ピエール・ジュネは5本ほど見ました。上質のユーモアで、はまる監督です。
9.あるいは裏切りという名の犬(2004仏)・・・アクション
⇒仏のヤクザ映画は日本のそれに相通じるものがあるようです。この映画は警察映画ですが、東映任侠映画の基本を外していません。
10.アバター(2009米)・・・ファンタジー
⇒理屈抜きに楽しいです、これぞハリウッド。

《次点》
 好みの監督に出会い、作品を追いかけるということもやってみました。
イングマール・ベルイマン →あまり一般的ではないですね。『第七の封印』を見たいのですが、DVDが馬鹿高い。
セルジオ・レオーネ →ご存じマカロニウェスタの雄ですが、ワンス・アポン・ア・タイム三部作も捨てがたい。
ジャン=ピエール・ジュネ →この監督の幻想とユーモアは捨てがたい!
リドリー・スコット →『1492コロンブス』が入手できません。

来年度
 ⇒洋画偏重を改めます。あと、DVDを見る時間を減らして読書に振り向ける、ですねぇ(^^;)

タグ:読書
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