BSシネマ 映画 カラマーゾフの兄弟 第1部(1968ソ) [日記(2012)]
あの大作ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」の映画だと云うので、正座して襟を正して見ました。Oh!ゾシマ長老だ、ドーミトリだイワンだアリョーシャだ、スメルジャコフも出てきた!これが男どもを狂わすグルーシェニカか!(笑。
第1部は、原作で云うと
第2編『場違いな会合』
第3編『女好きな男ども』
第4編『錯乱』
第5編『プロとコントラ』の前半
が描かれています。原作の主な挿話を一話1シーンに置き換えています。
父親フョードル 長男ドーミトリ
次男イワン 三男アリョーシャ
冒頭の教会での『場違いな会合』で、カラマーゾフの三兄弟と父親フョードル(マルク・プルードキン)が登場して茶番を演じます。次男イワン(キリール・ラヴロフ)は長男ドーミトリ(ミハイル・ウリヤーノフ)の婚約カチェリーナ(スヴェトラーナ・コルコーシコ)に想いを寄せ、長男は町の商人の囲い者グルーシェニカ(リオネラ・プィリエワ)を父親フョードルと争うという複雑な関係が暴露されます。この生々しいドラマを傍らで見つめる修道士で三男アリョーシャ(アンドレイ・ミヤフコフ)が配置されます。原作を読んでいるとこの辺りの構造はスッと頭に入るのですが、映画だけではどうでしょう。
言ってしまえば、これが「カラマーゾフの兄弟」の骨格で、色欲と金銭に支配された一家の「ホームドラマ」です。原作は、舞台に登場した役者が朗々とセリフをしゃべるという雰囲気でしたが、映画もその通りで、無神論者である次男のイワンと修道士の三男アリョーシャの「神の沈黙」や「神は存在するのか?」といった論議を聞かされても...。
「大審問官」の入り口である「神ちゃま」(と私が勝手に命名)もちょっと滑っているみたいですが、こういう大(小)説を映画化するのは大変だと思います。ともかく、殺人事件と「大審問官」までは我慢して見ます。
監督:イワン・プィリエフ
出演:ミハイル・ウリヤーノフ キリール・ラヴロフ アンドレイ・ミヤフコフ マルク・プルードキン リオネラ・プィリエワ スヴェトラーナ・コルコーシコ
昔からなぜかアリョーシャとスメルジャコフが気になっています。相当な父親ですね。BS放映は18日でしたか、疲れきって寝ていましたので、御紹介が嬉しいです。
by 月夜のうずのしゅげ (2012-06-23 07:51)
第3部まで見ましたがアリョーシャの影は薄いです、メインはミーチャとイワン。原作を読んでも、アリョーシャにはそれほど魅力を感じません。、
映画は殺人事件と男女の愛憎劇に絞られています。
by べっちゃん (2012-06-23 08:23)