映画 ペレ(1987デンマーク・スェーデン) [日記(2012)]
何がどうと云うことは無いのですが、胸にしみる映画です。
監督が『マンデラの名もなき看守』のビレ・アウグスト、主演がマックス・フォン・シドーというと、あるいはイメージ出来るかも知れません。マックス・フォン・シドーは、『第七の封印』『野いちご』『処女の泉』といったイングマール・ベルイマンの映画で有名なスェーデンの俳優です。最近は、『シャッターアイランド』『ロビンフッド』『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』などで重厚な演技を見せています。
父親はラッセ(マックス・フォン・シドー)。子供のペレ(ペレ・ベネゴー)はラッセが年老いてから生まれた子供で、孫と云っても不思議はないほどに歳が離れています。この老人と7,8歳の少年の父と子に流れる情愛というのが、この映画のひとつの見どころです。
時代は19世紀末から20世紀初めの頃でしょうか、当時スェーデンは貧しかったんでしょう、この父子同様に出稼ぎが多かったことが映画からも伺えます。老人と子供の出稼ぎですから、なかなか仕事の口が見つかりません。年100クローネ子供込みでやっと仕事にありつくことが出来、ラッセとペレが雇われた先は農場。この100クローネという賃金が、どの程度のものか分かりませんが、きっと安いのでしょう。
デンマークは「食料も豊富で酒もうまい、デンマークで金を稼ぐんだ」と来たわけですが、ラッセとペレはニワトリ小屋に住み、牛の世話をする生活が始まります。
時代は19世紀末から20世紀初めの頃でしょうか、当時スェーデンは貧しかったんでしょう、この父子同様に出稼ぎが多かったことが映画からも伺えます。老人と子供の出稼ぎですから、なかなか仕事の口が見つかりません。年100クローネ子供込みでやっと仕事にありつくことが出来、ラッセとペレが雇われた先は農場。この100クローネという賃金が、どの程度のものか分かりませんが、きっと安いのでしょう。
デンマークは「食料も豊富で酒もうまい、デンマークで金を稼ぐんだ」と来たわけですが、ラッセとペレはニワトリ小屋に住み、牛の世話をする生活が始まります。
ラッセはペレを親鳥が雛を抱くように慈しみ、時には父の威厳を見せるために教訓めいた説教も垂れるわけで、なかなかいじらしいです。子供込み100クローネですから、ペレも牛の乳搾りに放牧にと、大人に混じって働かねばなりません。農場という世間を知ることで、雛が成長しやがて巣だってゆくわけです。この巣立ちを促すのが、同じ出稼ぎの青年?エリック。エリックはアメリカに行く夢を持ち、スウェーデン、デンマークの外の世界をペレに語って聞かせます。
映画は、ラッセはペレの日常と、彼等の周りで起こる事件が淡々と描かれます。
出稼ぎの娘が地元の青年の子供を産んで赤ん坊を殺し、父親のラッセに未亡人の恋人が出来て結婚寸前まで行って壊れ、それをネタに小学校でいじめに合い、ペレにアメリカへの夢をかき立てたエリックは事故で廃人となります。笑うのは、農場主が妻の姪と関係を持ち、妻に男の大事な部分をちょん切られるエピソードです。どうも、農場主は入り婿だったようです。ペレが女嫌いにならないといいのですが(笑。
大人の世界の出来事がペレを成長させ、やがてペレに巣立ちの日が訪れます。父親と別れ農場を捨て、世界への第一歩を踏み出します。
監督:ビレ・アウグスト
出演:ペレ・ベネゴー マックス・フォン・シドー
出演:ペレ・ベネゴー マックス・フォン・シドー
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