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映画 バッドサンタ(2003米) [日記(2015)]

バッドサンタ [DVD]
 ウィリー(ビリー・ボブ・ソーントン)と小人のサーマン(ブレット・ケリー)の二人組の泥棒の話です。ウィリーとサーマンの表向きの仕事は、ショッピング・モールでサンタクロースと妖精小人の格好をして子供と写真に収まるというアルバイト。アルバイトの最後の夜、売場に隠れた(小人だから隠れやすい)サーマンは閉店後にウィリーを引き入れ、ふたりは店の金庫を破って売上を盗むという実は泥棒が「生業」です。
 子どもたちにプレゼントを配るサンタが、実は飲んだくれの金庫破りだったというブラックなコメディーです。サンタが泥棒という意外性というか冒涜的なところが、この映画のミソ。

 サンタ役のウィリーは、前科一犯、飲んだくれで当然奥さんにも逃げられたという落チコボレ。ウィリーの柄の悪さは半端ではありません。酔ってアルバイトに現れ、子供たちからプレゼントを聞き一緒に写真に納まるという簡単な仕事も満足にできない始末。酔って悪態をつき人にカラミ、女性を口説くという箸にも棒にもかからない男。
 一方のサーマンはというと、小人症ながらアルバイト先のモールと交渉しサンタのイベントも取り仕切るというしっかり者で、ちゃんと奥さんもいます。ウィリーが金庫破りをしている間に奥さんが下見した商品を集めるというのですから、しっかり尻に敷かれているのかもしれません。

 金庫破りで11万ドル荒稼ぎをしますが、フロリダで遊んで使い果たし、今年もサーマンの世話になります。ウィリーの落ちこぼれ振りは変わりませんが、サンタのイベントでマーカス(トニー・コックス)という太っちょの男の子に出会ったことで、今年のクリスマスは様子が変わって来たというのが映画のストーリーです。おまけに、サンタと"寝る"ことが夢だったという酒場の女性スー(ローレン・グレアム)まで現れ、ウィリーの今年のクリスマスはちょっと違います。マーカスとスーは、サンタの贈り物なのかも知れません。

 マーカスという男の子がストーリーのkeyです。サンタのウィリーに、プレゼントにはピンクの像のヌイグルミが欲しいと言っていますから、サンタを信じているようで、6~7歳でしょうか。毎日のようにウィリーの元を訪れては、また来たのかと鬱っとしがられています。実は、マーカスの父親は刑務所、母親は天国で、痴呆症のお祖母ちゃんと二人暮らし、おまけに肥満児で近所のガキにイジメられるという存在。

 ウィリーは、これ幸いとマーカスの家に居候を決め込みます。父親の残したベンツはあるは、酒はあるは、スーは訪れるはで、優雅なクリスマスシーズンを送ることになります。ところが、純真無垢なマーカスと暮らす間に、泥棒で酒浸りの落ちコボレが次第に変わってきます。これで改心でもすれば『クリスマスキャロル』ですが、今年もサーマンと金庫破りをしますから泥棒は泥棒。さて、今年のウィリーは何処が変わったのか?というのが、映画のオチです。

 まぁ『クリスマスキャロル
』です。しかもR-12指定の『クリスマスキャロル』というところが、この映画の真髄?でしょう。『ファーゴ』『ノーカントリー』のコーエン兄弟が製作に携わっていることと関係あるのでしょうか?。
 ストーリーもさることながら、ビリー・ボブ・ソーントンのふてぶてしい演技と個性が光る映画です。続編が決まったようで、来年のクリスマスシーズンにはバッドサンタに会えるのですから、今から楽しみ。クリスマスは終わりましたが、お薦めです。

監督:テリー・ツワイゴフ
出演:ビリー・ボブ・ソーントン トニー・コックス ブレット・ケリー
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