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映画 とらわれて夏(2013米) [日記(2018)]

とらわれて夏 [DVD]  原題は”Labor Day”。9月第1月曜日のレーバー・デーを挟む金曜~火曜、母息子と脱獄囚の5日間を描いたドラマです。

 離婚して息子とふたり暮らしのアデル(ケイト・ウィンスレット)とヘンリー(ガトリン・グリフィス)は、スパーマーケットで脱獄囚フランク(ジョシュ・ブローリン)と出会います。フランクは、盲腸の手術後に刑務所の病院から脱走し、危害を加えない、すぐ出てゆくからと、ヘンリーを人質に匿うことを要求します。

 フランクはアデルを縛り上げ食事を作ってアデルに食べさせます。フランクは匿って貰うお礼にか、石垣の修繕、車のオイルとワイパーの交換、床のワックスがけとまめまめしく働き、ヘンリーに野球とタイヤ交換を教えます。近隣から貰った桃を使って、三人でパイを作ります。アデルとヘンリーは親子でパイを焼く経験は無かったようで、母と息子の味気ない日常に「夫」と「父親」と「家族」の団らんが戻ってきたわけです。ヘンリーは何でも出来るフランクに畏敬の眼差しを向け、アデルはフランクの中に離婚してから封印してきた「男」を見つけます。
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 フランクの過去が何度か挟まれます。フランクは、子供が自分の子供ではないと疑い、それを問いただす中で誤って妻を殺害してしまったようです。愛を失ったアデルとフランクが、男と女の関係となるのは当然の成り行き。これを、ヘンリー視点で舐めるように描きます。この映画の息詰まるような描写は、思春期の13歳の息子の視点です。冒頭、ヘンリーが母親の夫の代役を努めようとする姿が描かれますが、家事を手伝い母親とデートは出来ても夫の代役は務まりません。夫の性愛の代役としてフランクが登場したことは、ヘンリーに微妙な影を投げかけます。SEXに関する会話があり、近親相姦という単語が出てきます。ヘンリーの粘っこい視線とは、離婚によって生じた父性への欠落感とそこから生じる母親への近親相姦願望かもしれません。脱獄囚と女の安っぽいメロドラマに終わるところが、ヘンリーの視点を導入したことで映画に厚みが出たと言わねばなりません。
 シングルマザーの家庭に闖入した脱獄囚の行く末は決まっています。

 ラブストーリーとして秀逸です。

監督:ジェイソン・ライトマン
出演:ケイト・ウィンスレット ジョシュ・ブローリン ガトリン・グリフィス

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