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B級映画の楽しみ ホラー、オカルト編 [日記(2019)]

ジェーン・ドウの解剖 [DVD] サイレントヒル [DVD] キャビン スペシャル・プライス [DVD] ウィッチ [DVD]







  当blogの古い記事に「B級映画の楽しみ」というのがあり、 1)SF編 2)西部劇編 3)サスペンス編 4)ファンタジー編 5)邦画編 6)戦争編 7)ラブストーリー編 8)アクション編  9)歴史編 10)ドラマ編、といろいろ書き散らしています。「ホラー編」が無かったので付け加えてみました。ホラーならB級と相場が決まっていますが、A級ホラーは何だ?、ということになります。『シャイニング』『エクソシスト』『オーメン』辺りかなと書けば異論がでそうです。怖がりなのでホラーは苦手、オカルト系サスペンス系であれば何とか見れます。

ジェーン・ドウの解剖(2016米)
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 殺人現場の床下から掘り出された死体はまるで生きているような、しかも美女。死後うっ血も腐敗もなく、死因特定のためメスを入れると血が流れるという不思議な死体。このジェーン・ドウを、葬儀屋で検死官の親子が解剖します。ジェーン・ドウと300年前の北米の魔女狩り(セイラム魔女裁判)との関係が明らかになり、モルグでは怪奇現象が次々と起こり...というホラーです。死体に付けられた鈴が鳴り死体が蘇って近づくシーンでは、正直ビビりました。

サイレントヒル(2006仏加)
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 石炭が地下で燻り雪のように灰の降るゴーストタウン。失踪した娘を探しにサイレントヒルに紛れ込んだ若い母親が魑魅魍魎と出会う恐怖の物語。何よりもこの灰の降る「異界」が秀逸です。ゴーストタウンで怪物と出会うだけでは映画になりませんから、ひとヒネリ。娘を探して母親がたどり着いた先が、女司祭が組織する教団の教会。教会で行われる秘儀から怪物とゴーストタウンの謎が明らかになり、さらにもうひとヒネリ...。
 「おどろおどろしい」とい程ではありませんが、結構怖い。これも「魔女狩り」が下敷きになっています。

ウィッチ(2015米加)
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 17世紀、ニューイングランド?の開拓家族の娘が魔女になる物語です。英国から新大陸に渡った清教徒たちは、力を会わせ教会を建て森を拓き植民地を築きます。『映画では、神と教会を冒涜した罪で植民地という楽園を追放されたウィリアム一家が、飢えと狂気によって崩壊し、そのなかからひとりの魔女が誕生する様が描かれます。
 ゾンビも幽霊も出てきませんから、怖くはありません。圧倒的な自然のなかで、疎外された人々の哀しい末路です。「セイラム魔女裁判」前史のような映画です。

キャビン2012米)
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 5人の学生が田舎のキャビン(別荘?)に出かけ、ゾンビに襲われるというホラー映画です。早い段階で明かされますが、この5人の体験するホラーそのものが「劇中劇」、シナリオがあり舞台が設定されモンスターが準備され、ドラマをコントロールするプロデューサーと何と観客までいます。ラストは、5人の劇中劇と劇(映画)の境界が崩れカタストロフィーに雪崩れ込む...というホラー。ホラーというより、ホラー映画をホラーで皮肉った(茶化した)コメディです。この発想に一票です(笑。

 ホラーは「恐怖」を描く映画ですが、恐怖の映像だけではなくなく、恐怖に至る過程がポイントですね。出るか出るか出るかと恐怖を盛り上げてゆき...出た!という具合、この典型がお馴染みの『エイリアン』。枯れ尾花と幽霊の例では、恐怖は想像力の産物。落語の「四谷怪談」は太鼓と語りだけで恐怖を引き出します。想像力のゆく先が怪物である必要はなく、想像できない何かであってもいいわけで、『ウィッチ』は魔女も悪魔も出てきませんが、少女が魔女になる物語は十分に怖いです。屋敷に住む母子の話『アザーズ』は、ラストの一瞬で今まで見ていた世界が異界に変わるホラーです。「ホラー」というのは奥が深い。

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