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映画 ジョン・フォード 静かなる男(1952米) [日記 (2020)]

静かなる男 [DVD]  原題、The Quiet Man。アイルランド移民の子ジョン・フォードが、アイルランドの田舎を舞台に西部劇のスター、ジョン・ウェインとモーリン・オハラを主役に撮った映画です。アイルランド系アメリカ人は人口の12%を占めているそうです。緑の衣装を身に着けて祝う”聖パトリックの日”はアメリカ各地で盛大に祝われるように、アイルランド系アメリカ人には「おれはアイリッシュなんだ」というアイデンティテイが強いようです。ジョン・フォードは、ジョン・ウェイン使ってこの自分のルーツであるアイルランドへの”思いの丈”を描きます。現在であればマフィア映画として描かれるでしょうが、1952年の映画ですから「おおらか」です。

 アメリカ人のショーン(ジョン・ウェイン)が両親の育ったアイルランドの村に帰り、そこで出会ったメアリーと恋に落ちるというラブ・ストーリーです。その恋と結婚にアイルランドの慣習が割って入り、ドラマ生まれます。どちらかというとドタバタのコメディーです。ショーンとメアリーの恋を邪魔するのがメアリーの兄レッド。アイルランドでは「両性の合意」だけでは結婚できず、家長の許しがいるようです。レッドが妹の結婚を許さない理由は、自分の欲しかった土地をショーンに横取りされたため。実はレッドはショーンに土地を売ったサラに惚れているのですが袖にされ、ショーン憎しという事情もあります。

 ふたりのために神父と村人ミケリーン(バリー・フィッツジェラルド)が一計を案じます。レッドが結婚できないのは小姑のメアリーがいるからだと吹き込み、レッドは渋々結婚を許します。結婚式の当日、レッドはサラにプロポーズしますが手痛い拒絶に会い、「騙された!結婚は無しだ!」。ショーンは「結婚したんだ、もはや妻だ!」とメアリーを連れ帰りますが、メアリーはアイルランドでは持参金のない結婚は正式な結婚ではないと主張し、ショーンはベッドに入れて貰えないという椿事とあいなります。アイルランドの伝統、慣習に翻弄されるアイルランド系アメリカ人というメインテーマとなります。ベットを共にできないショーンとメアリーのもどかしさ、兄レッドから妻の財産を取リ戻せないショーンの事情、などなどで映画は「大団円」へと向かいます。
 けっこう喋るジョン・ウェインのどこが”The Quiet Man”なのか?、面白いようなそうでもないような・・・。

監督:ジョン・フォード
出演:ジョン・ウェイン モーリン・オハラ

【当blogのジョン・フォード】
駅馬車(1939) ジョン・ウェイン トーマス・ミッチェル
モホークの太鼓 (1939) ヘンリー・フォンダ クローデット・コルベール
怒りの葡萄(1940) ヘンリー・フォンダ ジェーン・ダーウェル
タバコ・ロード(1941) チャールズ・グレープウィン エリザベス・バターソン
荒野の決闘(1946) ヘンリー・フォンダ ヴィクター・マチュア
アパッチ砦(1948) ジョン・ウェイン ヘンリー・フォンダ
三人の名付親(1948) ジョン・ウェイン
黄色いリボン (1949) ジョン・ウェイン、ジョアン・ドルー
リオ・グランデの砦(1950) ジョン・ウェイン モーリン・オハラ
静かなる男(1952) ジョン・ウェイン モーリン・オハラ・・・このページ
長い灰色の線 (1955) タイロン・パワー モーリン・オハラ
捜索者(1956) ジョン・ウェイン ジェフリー・ハンター
バファロー大隊(1960) ジェフリー・ハンター ウディ・ストロード
馬上の二人 (1961) ジェームズ・スチュアート リチャード・ウィドマーク
西部開拓史(第3話)(1962) ジョージ・ペパード
リバティ・バランスを射った男(1962)  ジョン・ウェイン ジェームズ・ステュアート
シャイアン(1964)  リチャード・ウィドマーク キャロル・ベイカー

 怒りの葡萄、 タバコ・ロードはおすすめ。

タグ:映画
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