備忘録 映画と原作 (3) 洋画編 [日記 (2020)]
『わたしを離さないで』で、映画と原作の違いを考えてみました、けっこう面白い。原作は、人の成長と「喪失」の物語だと思うのですが、映画の方はラブストーリー。映画には時間的制約があり商業的成功が課せられていますから致し方ないことですが、「ちょっと違うなぁ」というのが実感。サスペンスやミステリと違って、文芸作品を映画化するのは難しいようです。
小説と映画の両方を読んだ・観たというものがどれほどあるんだろうと、blogを検索してみました。けっこうあります。大抵は原作の方が面白いですが、 『 黙秘』のように、キャシー・ベイツの圧倒的存在感で原作を凌ぐ?映画もあります。『特捜部Qシリーズ』のように、サスペンスとしての面白さより、登場人物、はみ出し刑事カールとシリア移民のアサド、多重人格者のユアサのコンビネーションで”見せる”というものもあり、いろいろです。マーティン・スコセッシが長年あたためていたと言われる『 沈黙 -サイレンス-』も、アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソンと有名俳優を揃えているわりには、遠藤周作の原作ほどの思想性は無さそうです。
原作と映画のバランスがとれているものには、『ことの終わり』(グレアム・グリーン情事の終わり)、『怒りの葡萄』(スタインベック怒りの葡萄)、『裏切りのサーカス』(ジョン・ル・カレティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ)などがあります、好みにもよりますが。
『ラスト・エンペラー』(R・F・ジョンストン 紫禁城の黄昏)、『薔薇の名前』(ウンベル・トエーコ 薔薇の名前)は別物の考えていいでしょう。『ブレードランナー』はフィリップ・K・ディック アンドロイドは電気羊の夢を見るか?に触発されて映画として成功した典型です。小説を読んで映画を観るのは邪道ですが(たいてい裏切られる)、映画を観て原作を読むと2倍楽しめます(楽しめる場合もある)。『アナイアレイション -全滅領域-』の原作も面白そうなので読んでみようかと思います。
*わたしを離さないで(2010英):カズオ・イシグロ わたしを離さないで
*ゲーム・オブ・スローンズ:ジョージ.R.R.マーティン 七王国の玉座
*幸せなひとりぼっち:フレドリック・バックマン 幸せなひとりぼっち
*特捜部Q―檻の中の女―:ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Qシリーズ
*沈黙 -サイレンス-:遠藤周作 沈黙
*エニグマ:ロバート・ハリス 暗号機 エニグマへの挑戦
*チャイルド44 森に消えた子供たち:トム・ロブ・スミス チャイルド44(2015米)
*コン・ティキ:トール・ヘイエルダール コン・ティキ号探検記
*悪童日記:アゴタ・クリストフ 悪童日記
*レインメーカー:ジョン・グリシャム 原告側弁護人
*リンカーン弁護士:マイクル・コナリー リンカーン弁護士
*裏切りのサーカス:ジョン・ル・カレ ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ
*黙秘:スティーヴン・キング ドロレス・クレイボーン
*モールス、ぼくのエリ 200歳の少女:ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト MORSE-モールス-
*カラマーゾフの兄弟:ドストエフスキー カラマーゾフの兄弟
*ことの終わり:グレアム・グリーン 情事の終わり
*ヒマラヤ杉に降る雪:デイヴィッド・グターソン 殺人容疑
*薬指の標本:小川洋子 薬指の標本
*25時:デイヴィッド・ベニオフ 25時
*怒りの葡萄:スタインベック 怒りの葡萄
*パフューム ある人殺しの物語:パトリック・ジュースキント ある人殺しの物語
*日の名残り(1993英)日の名残り
*アイ・アム・レジェンド:リチャード・マシスン アイ・アム・レジェンド(地球最後の男)
*ダヴィンチ・コード:ダンブラウン ダヴィン・チコード
*愛を読むひと:ベルンハルト・シュリンク 朗読者
*ブラッド・ワーク:マイクル・コナリー わが心臓の痛み
*小説家を見つけたら:ジェームズ・W・エリソン 小説家を見つけたら
*鷲は舞いおりた:ジャック・ヒギンズ 鷲は舞い降りた
*ラスト・エンペラー:R・F・ジョンストン 紫禁城の黄昏
*薔薇の名前:ウンベル・トエーコ 薔薇の名前
*ブレードランナー:フィリップ・K・ディック アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
小説と映画の両方を読んだ・観たというものがどれほどあるんだろうと、blogを検索してみました。けっこうあります。大抵は原作の方が面白いですが、 『 黙秘』のように、キャシー・ベイツの圧倒的存在感で原作を凌ぐ?映画もあります。『特捜部Qシリーズ』のように、サスペンスとしての面白さより、登場人物、はみ出し刑事カールとシリア移民のアサド、多重人格者のユアサのコンビネーションで”見せる”というものもあり、いろいろです。マーティン・スコセッシが長年あたためていたと言われる『 沈黙 -サイレンス-』も、アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソンと有名俳優を揃えているわりには、遠藤周作の原作ほどの思想性は無さそうです。
原作と映画のバランスがとれているものには、『ことの終わり』(グレアム・グリーン情事の終わり)、『怒りの葡萄』(スタインベック怒りの葡萄)、『裏切りのサーカス』(ジョン・ル・カレティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ)などがあります、好みにもよりますが。
『ラスト・エンペラー』(R・F・ジョンストン 紫禁城の黄昏)、『薔薇の名前』(ウンベル・トエーコ 薔薇の名前)は別物の考えていいでしょう。『ブレードランナー』はフィリップ・K・ディック アンドロイドは電気羊の夢を見るか?に触発されて映画として成功した典型です。小説を読んで映画を観るのは邪道ですが(たいてい裏切られる)、映画を観て原作を読むと2倍楽しめます(楽しめる場合もある)。『アナイアレイション -全滅領域-』の原作も面白そうなので読んでみようかと思います。
*わたしを離さないで(2010英):カズオ・イシグロ わたしを離さないで
*ゲーム・オブ・スローンズ:ジョージ.R.R.マーティン 七王国の玉座
*幸せなひとりぼっち:フレドリック・バックマン 幸せなひとりぼっち
*特捜部Q―檻の中の女―:ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Qシリーズ
*沈黙 -サイレンス-:遠藤周作 沈黙
*エニグマ:ロバート・ハリス 暗号機 エニグマへの挑戦
*チャイルド44 森に消えた子供たち:トム・ロブ・スミス チャイルド44(2015米)
*コン・ティキ:トール・ヘイエルダール コン・ティキ号探検記
*悪童日記:アゴタ・クリストフ 悪童日記
*レインメーカー:ジョン・グリシャム 原告側弁護人
*リンカーン弁護士:マイクル・コナリー リンカーン弁護士
*裏切りのサーカス:ジョン・ル・カレ ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ
*黙秘:スティーヴン・キング ドロレス・クレイボーン
*モールス、ぼくのエリ 200歳の少女:ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト MORSE-モールス-
*カラマーゾフの兄弟:ドストエフスキー カラマーゾフの兄弟
*ことの終わり:グレアム・グリーン 情事の終わり
*ヒマラヤ杉に降る雪:デイヴィッド・グターソン 殺人容疑
*薬指の標本:小川洋子 薬指の標本
*25時:デイヴィッド・ベニオフ 25時
*怒りの葡萄:スタインベック 怒りの葡萄
*パフューム ある人殺しの物語:パトリック・ジュースキント ある人殺しの物語
*日の名残り(1993英)日の名残り
*アイ・アム・レジェンド:リチャード・マシスン アイ・アム・レジェンド(地球最後の男)
*ダヴィンチ・コード:ダンブラウン ダヴィン・チコード
*愛を読むひと:ベルンハルト・シュリンク 朗読者
*ブラッド・ワーク:マイクル・コナリー わが心臓の痛み
*小説家を見つけたら:ジェームズ・W・エリソン 小説家を見つけたら
*鷲は舞いおりた:ジャック・ヒギンズ 鷲は舞い降りた
*ラスト・エンペラー:R・F・ジョンストン 紫禁城の黄昏
*薔薇の名前:ウンベル・トエーコ 薔薇の名前
*ブレードランナー:フィリップ・K・ディック アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
タグ:映画
2020-03-21 11:05
nice!(5)
コメント(2)
「私を離さないで」の詳細な記事をありがとうございました。手元に文庫本があるのですがまだ読んでなかったので参考になりました。映画と原作の比較も興味深かったです。
by Lee (2020-03-21 23:06)
ネタバレをnetにバラまいているようです...。
by べっちゃん (2020-03-22 09:00)