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映画 団地(2016日) [日記 (2022)]

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 久々に映画。面白いのですが、どこが面白いかよく分からない映画です。大阪の団地に住む夫婦を巡る荒唐無稽な話、それだけなんですが、藤山直美、岸部一徳はじめ役者の絶妙の演技なのか、ストーリーなのか...。

 団地に住むヒナ子(藤山直美)、清治(岸部一徳)夫婦の話です。夫婦は、ひとり息子が交通事故で亡くなったことで漢方薬局を畳み団地に引っ越した様です。ヒナ子はスーパーのレジ係のパートタイマー、清治は毎日近所の雑木林で植物観察の日々。漢方が忘れられず薬剤原料を団地に持ち込んいます。この辺りは退職した年金生活者の典型的な姿です。夫婦を取り巻くのが、君子(大楠道代)、正三(石橋蓮司)夫婦他の団地の面々。団地の主婦が近所の噂話に興じ、バックに浜村淳のラジオ番組が流れ、これぞ大阪の団地!。大阪人なら千里ニュータウンの団地を思い浮かべます、監督の阪本順治は、団地は「時代に取り残された“昭和な空間”」だとインタビューで語っていますから『団地』は昭和の映画だと云えます。

 団地のありふれた日常に、ネクタイ姿の真城(斎藤工)が登場します(ネクタイ姿で登場するのは真城のみで逆に怪しい)。真城は清治の薬局の元常連客で、店が閉まったため漢方薬を求めて清治の元を訪れます。この日本の怪しい真城が映画の肝。
 清治は、団地の自治会会長に落選し落ち込んで床下収納庫に引き籠もります、押し入れではなく何で床下収納庫?。収納庫には漢方薬の材料が入っているからでしょうか。団地の住人たちは、2ヶ月も清治の姿を見かけないため、ヒナ子に殺され死体が部屋に隠されているのではないかと噂し始め、この辺りからドタバタコメディーの本領発揮となります。真城が”仲間”のために5,000人分の漢方薬を清治に依頼し、落ち込んだ清治は元気を取り戻し、夫婦揃って5,000人分の漢方薬の製造を始めることになります。
 真城とは何者なのか?、5,000人の”仲間”とは?。ラストのオチでこの映画のテーマが解明されます、ナルホド。

 「多忙な藤山さんのスケジュールが「2週間ほど空く」と聞きつけ、企画をにわかに立ち上げ、一気に自分でオリジナル脚本を書き上げたんですよ。」と阪本順治が語っていますが、2週間で制作されたんでしょうか。 舞台は、ほぼ団地とヒナ子と清治の住む部屋(セット)だけ。B級もここに極まった映画ですが、役者、脚本が揃うと面白い映画が作れると云う見本みたいなものです。

監督:阪本順治
出演:藤山直美、岸部一徳、大楠道代、石橋蓮司

タグ:映画
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