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映画 DESTINY 鎌倉ものがたり(2017日) [日記(2019)]

鎌倉ものがたり : 1 (アクションコミックス) DESTINY 鎌倉ものがたり [DVD] (通常版)  原作が西岸良平の漫画ですから、『ALWAYS三丁目の夕日』のような映画です。『夕日』は昭和33年の東京を舞台としたノスタルジックな人情ドラマですが、こちらはこれも昭和の鎌倉を舞台に古都の妖怪、魑魅魍魎が人間に悪戯をするホラーと云うかコメディです。
 人間と魔物が共存できる街というと、関西では京都ですが、関東では鎌倉になるんでしょうか?。鎌倉には、

 ・魔物が開くマーケット「夜市」があり、掘り出し物が安い
 ・人間とともに魔物が客としてやって来る飲み屋がある
 ・深夜丑の刻に「江の電」の駅から「黄泉の国」行きの電車が発車する
 ・鎌倉署には「心霊捜査課」がある

などなど怪奇が日常と同居しています。この「魔都」鎌倉に住む小説家の一色正和(堺雅人)を中心に、歳の離れた妻・亜紀子(高畑充希)、一色担当の編集者・本田(堤真一)、死神→安藤サクラが演じますから出色、貧乏神(田中泯)などがドタバタを繰り広げ、果ては「黄泉の国」で天頭鬼なる魔物とアクションを繰り広げます。
 人が死ぬと、地区担当の死神が現れその人を黄泉の国に連れて行くわけですが、よんどころない事情があれば「幽霊申請」という制度があり、生命エネルギーを貰って幽霊となりこの世で生きることができます。ところが申請が多すぎて死神局は生命エネルギーの「財政破綻」を起こし、幽霊申請を一時ストップ。年金問題を連想させる笑い話です。幼い子供を残して死んだ本田は幽霊申請が通らず、死神の勧めで魔物となって現世に留まる「魔界転生コース」を選択します。つまり、元の姿の幽霊とはなれず魔物となってこの世に留まれるわけです。と云ったクスグリが随所にあって、ニヤリとさせられます。

 一色の妻・亜希子が魔物によって生霊に変えられ黄泉の国に連れ去られます。これが亜希子に横恋慕した天頭鬼の仕組んだ策略。生霊ですから死んだわけではなく、一色は黄泉の国に行き天頭鬼と大乱闘の末亜希子をこの世に連れ戻すという「噺」です。たわいないと云えばたわいないですが、VFXが効いていてなかなか面白いです。久々に西岸良平を読んでみようか…。
黄泉の国
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監督:山崎貴
原作:西岸良平
出演:堺雅人 高畑充希 堤真一 安藤サクラ

 平成最後の記事です。

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モルガン・スポルテス ゾルゲ 破滅のフーガ(2) [日記(2019)]

ゾルゲ 破滅のフーガ 続きです。
 ゾルゲの活動は、逮捕後の『調書』と『獄中記』でほぼ明らかで、事件の登場人物も尾崎秀実、宮城与徳、クラウゼン、ヴーケリッチ等々お馴染みの面々です。本書は「ゾルゲ事件」のドキュメントではなく小説ですから、一連の事実のなかに何を見つけるかがテーマとなります。作者がゾルゲのなかに発見したものは「破滅のフーガ」。フーガは「遁走曲」ですから、破滅へ向かって遁走するゾルゲを描いたことになります。ゾルゲは何から逃げていたのか?。遁走の果てが何故「破滅」だったのか?。

 ゾルゲは第一次世界対戦に志願し、西部戦線で2度にわたって負傷していますから、勇敢で愛国的な青年だったはずです。その青年が、入院中に看護師の感化で共産主義の洗礼を受けドイツ共産党に入り、コミンテルンを経て赤軍参謀本部第4局(諜報)のスパイとなります。第一次世界大戦の激戦地、西部戦線で戦ったゾルゲは、戦争の悲惨さを身をもって知ったはずです。ロシア革命、ドイツ革命の時代ですから、多感な青年がコミュニストになっても不思議ではありません。
 ゾルゲは、コミンテルンで情報収集と分析の能力を認められ、赤軍の諜報員として上海、さらに東京でスパイ活動に従事します。本書で描かれるには、バルバロッサ作戦、日本の南進作戦をすっぱ抜く諜報活動よりも、諜報活動のためにナチスに入党し、ドイツ大使や武官を手玉にとる裏切、それによって精神のバランスを失ってゆくスパイの姿であり、高邁な理想を掲げる共産主義に裏切られたひとりの理想主義者の姿です。

 本書は、理想に裏切られたゾルゲがオートバイでアメリカ大使館の壁に激突する「自殺」(1938)から幕が開きます。

 ゾルゲが希望を託したソ連は、共産主義の理想とは裏腹に党中央では苛烈な権力闘争があり、キーロフ暗殺(1934)に始まる大粛清(1936)、トゥハチェフスキー、ブハーリンが粛清され、粛清はコミンテルンの外国人共産主義者へも及びます。ゾルゲにも召還命令が出ますが帰れば粛清が待っているという状況下で、世界革命を目指したコミュニストは、政治の世界に絶望していたと想像されます。
 ファシズム(ヒトラー)も共産主義(スターリン)も、一党独裁で人間性を抹殺することにおいては同質というわけです。リュシコフの様に亡命(1938)しなかったのか?。ゾルゲはファシズム、共産主義同様資本主義も信用していなかったのでしょう。ソ連の体制に愛想をつかしながら、なぜソ連のために独ソ戦の勝利に貢献する諜報活動をしたのか?。ロシアはゾルゲの母親の故国であり、妻カーチャがモスクワにいたことも要因でしょうが、自ら述べているように諜報という仕事がゾルゲの体質に合っていたこと、あるいはゾルゲは何処かで人類が平等で平和に暮らせる世界を信じていたのかも知れません。当面の敵であるヒトラーを倒すためにスターリンに味方した、というこでしょう。

 ただし、ゾルゲこの思いとソ連の判断は別です。バルバロッサ作戦(1941)を知らせた電文の返答はつれないもの、”貴殿の情報に関して、我々はその信憑性を疑っている”。タス通信は、独ソ不可侵条約のもとでドイツの侵攻はあり得ずドイツ軍の東方移動は演習であると、公式にバルバロッサ作戦を否定します。ソ連大使館の連絡員の反応はさらに冷ややか

ラムゼイ同志(ゾルゲの暗号名)、ソヴィエト参謀本部内に警告が流れた、このような雑音、このような愚かな情報に耳を貸す者は、銃殺刑に処されることになる。西でウィンストン・チャーチル相手に失敗しているというのに、東方で第二の戦線を開くほどヒトラーが狂っていると、スターリンに思わせたのかかね!・・・ここ東京で、色々とあなたについてのことを聞いている、ラムゼイ同志、放埒なあなたの生活についてだ。バーや淫売窟に行く回数をもう少し減らしたらどうかな? この意見は、わたしが言っているのではない。上から、モスクワの、最上層部のその上からだ。

 これがソ連参謀本部のゾルゲ評価です。アイノ・クーシネンによると、バルバロッサ作戦の情報に接したスターリンは、ゾルゲを「日本のちっぽけな工場や女郎屋で情報を仕入れているくそたれ野郎」と、こき下ろしたということです。
 ドイツ侵攻は、ゾルゲ以外、ソ連の諜報機関も警告していますが、スターリンはこれを西側の謀略だと考えて動かなったわけです。これに懲りたのかどうかスターリンは、尾崎秀実が掴んだ1941年9月の「帝国国策遂行要領」情報を信用し、独ソ戦で勝利します。
 ソ連がゾルゲを評価し「ソ連邦英雄」としてその功績を讃え1964年のことです。

タグ:読書 ゾルゲ
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映画 特捜部Q 檻の中の女/キジ殺し(2013、2014デンマーク) [日記(2019)]

特捜部Q ~檻の中の女~ [DVD] 特捜部Q ~キジ殺し~ [DVD] 特捜部Q ―檻の中の女― 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕  TVドラマのような『特捜部Q』という安っぽいタイトルですが、なかなか見ごたえのある刑事モノです。
 殺人課のカール(ニコライ・リー・コス)が銃で撃たれて負傷し3ヶ月後に復帰すると、殺人課に席はなく新設の「特捜部Q」に異動を命じられます。《Q》は、迷宮入りになった事件の捜査資料を整理する部局。無能か第一線を退いた警察官のやる仕事で、(移民と思われる)アラブ系のアサド(ファレス・ファレス)と共に書類整理をやるはめになります。カールとアサドが迷宮入り事件を再捜査し解決するプロットですが、見どころは、犯人探しのプロットよりも、豪腕一直線のカールと一歩退いた冷静さで事件を見つめるアサドの名コンビ振りです。片の付いた事件を蒸し返すわけですから誰も快く思わず、警察内部は非協力的で妨害さえ入る始末。この抵抗勢力をカールの豪腕が跳ね除け、アサドがソフトランディングさせるわけです。

 カールは妻に逃げられ、大きな息子と二人暮らし、母親はどうしていると息子に聞くと「新しい男とヤリまくっている」という返事。アサドは2年間倉庫でスタンプ押しが仕事だったという以外に私生活は謎。現世の幸福とは程遠いふたりが主人公ですから、映画は明るい筈がありません。迷宮入り事件ですから、事件が起きた過去とふたりが捜査する現在が交差する二重構造となり、過去も現在も”真っ暗”。

檻の中の女
 フェリー船上で行方不明となり、投身自殺と見なされた「国会議員ミレーデ失踪事件」です。フェリーに解離性障害の弟を残して投身自殺するはずないと考えたカールは、ミレーデは誘拐されたか殺されたと考え、彼女の周辺を洗います。タイトルが『檻の中の女』ですから、誘拐。誰が何のためにミレーデを誘拐し、何処に監禁しているのか?、ということになりますが、ミレーデが監禁された「檻」はなんと「加圧(与圧)室」。気圧を上げたり下げたりして、潜水病の治療に使うアレです。こんなものがなぜ農家の納屋にあるんだというツッコミは別にして、こんな装置に女性を何年も閉じ込める犯人の狂気と、減圧でミレーデの命が刻一刻と危機に近づくサスペンスはなかなか。「何故」という犯人の背景と誘拐の動機はもうひとつ納得がいきませんが。

キジ殺し
 第2作では、カールとアサドに加え秘書ローセが加わります。《Q》に異動(島流し)させられますから、彼女も普通の警官ではなさそう(はみだし警官?)。目覚ましい活躍はしませんが、必要にして十分なサポートでふたりを支えます。
 《Q》の噂を聞き、カールのもとに再捜査の依頼者が訪れます。カールはすげなく断りますが、解雇された元警官の依頼者はその数時間後に自殺。迷宮入りを50件抱えているというアサドの反対を押し切り、カールは事件の再捜査を始めます。全寮制の有名校で双子の兄が殺され妹がレイプの末刺殺されるという事件で、犯人は心神耗弱で5年の刑期を3年で出所するという軽いもの。犯人を弁護したのが富裕層を顧客とする弁護士であり、顧客なかで事件の犯人は唯一の”庶民”。カールとアサドは、被害者の父親が調べた資料をもとに全寮制有名校で起きた20年前の殺人事件に挑みます。
 犯人は裕福な家庭に育った全寮制高校の生徒。その特権的な地位を利用し、欲望のおもむくままに犯罪を重ね隠蔽のために双子の兄妹を殺したわけです。20年前の殺人犯を割り出し20年後にホテルチェーンの経営者となった殺人犯を追い詰めます。過去と現在が交差する狭間に、ひとりの少女の存在が浮上します…。

 amazonのカスタマーレビューに釣られて観たのですが、思わぬ拾い物でした。原作がハヤカワ・ミステリ文庫でシリーズ化されているようで、読んでみたいです。

監督:ミケル・ノガール
出演:ニコライ・リー・コス  ファレス・ファレス

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 [日記(2019)]

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タグ:絵日記
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グランド・カバー・プランツ [日記(2019)]

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キンランソウ             アジュガ
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シャガ                リュウノヒゲ
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ツルニチニチソウ            ヘビイチゴ


 グランド・カバー・プランツなるジャンルがあるそうです。要は、地面を覆って雑草が生えにくくする植物のこと。これを植えると「草むしり」をしなくてもいいわけです →これはいい!。キンランソウ、ツルニチソウ、アジュガ、リュウノヒゲは庭に生えているので、花壇に移植しました。来年からは草むしりが楽かも。
 キンランソウ(金瘡小草)は高血圧、鎮咳、去淡、解熱、健胃、下痢止めなどに薬効のある薬草で、「地獄の釜の蓋」という別名があるそうです。アジュガも「キンランソウ属」だそうですから親戚。
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蛇イチゴ               コメツブクサ
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ガザニア                シャガ
1.jpg ユキノシタ
この辺りもグランドカバーになるのではないかと思います。
蛇イチゴ、コメツブクサは雑草ですから、雑草で雑草で雑草を退治?するわけです(笑。

タグ:絵日記
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映画 サイコ2 (1983米) [日記(2019)]

サイコ2 [DVD]  サスペンスの名作、ヒッチコックの「サイコ」の続編です。続編といってもヒッチコックの監督ではありません(1980年に亡くなっています)。「サイコ」は、マザコンから母親を殺したノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)が、自分の中に母親を同居させる多重人格(解離性同一性障害)をトリックに使い、死んだはずの母親がノーマンに乗り移り殺人を犯す恐怖でした。「サイコ2」は、「サイコ」の舞台と設定をそのまま借りて、ノーマン・ベイツのその後を描いたサスペンスです。そうした意味では、ヒッチコックの「サイコ」を観ていないと面白さが半減します。トリックは既にバレていますから、どんな手でサスペンスを盛り上げるのかが見どころです。

 「サイコ」の事件から22年後、精神病院から退院したノーマン(アンソニー・パーキンス)は、おなじみの屋敷とモーテルに帰ってきます。社会復帰プログラムでノーマンは食堂の厨房に雇われ、ウェイトレスのメアリー(メグ・ティリー)と知り合います。精神病の治った筈のノーマンですが、死んだ母親から行動を監視しているかのようなメモが届き電話が掛かり、母親らしき姿が二階の窓からノーマンを見下ろしている…、ノーマンは再び狂気の世界にひきこまれてゆきます。モーテルの管理人、マリファナを吸うため屋敷の地下室に潜り込んだ少年が殺され、またも「解離性同一性障害」に陥ったノーマンが母親の人格となって殺人を犯すことになったのか?。

 後半で種が明かされます。メアリーは、実は「サイコ」で殺されたマリオンの姪、母親でマリオンの妹ライラ(ヴェラ・マイルズ)とともに”母親”を騙ってメモを送り電話かけ、ノーマンを再び狂気に追いやり精神病院に入れようというしたわけです。ライラはノーマンの保釈を強硬に反対する人物として冒頭で登場しています。メアリーは、誠実なノーマンに惹かれライラを裏切りノーマンに味方します。ところがライラもまた何者かに殺され、『サイコ』同様、”母親”の人格に入れ替わったノーマンが殺したのか?、”ノーマン・ベイツ”という「怪物」の再来か?、というのが映画のキモ。
 実は、今度はマザコンではなく「子離れできない母親」というのがミソで、『サイコ』の続編としては、なかなかよくできています。ヒッチコック・ファンなら観ては損はないと思います。

監督:リチャード・フランクリン
出演:アンソニー・パーキンス ヴェラ・マイルズ

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彦根城の桜 [日記(2019)]

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 天守閣も登りましたが、城は外から眺めるのが一番ですね。

タグ:絵日記
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ホワイトバランス スマホ [日記(2019)]

AUTO                 電灯
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蛍光灯                 太陽光
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曇り                 マニュアル・WBメニュー
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 スマホはXperia Zです。マニュアル・モードではホワイトバランス変更できます。どう違うんだろうと試してみました。XperiaZの設定では、AUTO、電灯、蛍光灯、太陽光、曇のみ。↑は快晴の日の桜です。電灯で青っぽくなっている以外、大して代わり映えしません。AUTOで十分です。

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ホワイトバランス オリンパスXZ-1 [日記(2019)]

AUTO                快晴5300k
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晴天日陰7500k              曇り6000k
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電灯3000k              蛍光灯4000k
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水中
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 いずれも、《絞り優先・28mm・F8》天候は快晴で、ホワイトバランスを変えて撮影しています。晴天日陰7500kでは全体に赤っぽく、蛍光灯4000kでは青っぽくなり桜がピンク。ホワイトバランスが少し分かりましたが、素人は当たり前にAUTOがよさそうです(笑。

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Zuiko 28mm F3.5+フォーサーズ [日記(2019)]

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DSC_6449.jpg ←これです。
 桜も咲いたし、久々にZuiko 28mm F3.5(フィルムカメラ用OMレンズ)を使ってみました。スマホのカメラが手軽なので、最近はさっぱり出番がありません。露出とフォーカスが手動ですから、”カメラを使った!”と云う自己満足にひたれます。
 E-PL1にアダプタで装着しますから、35mm換算で50mm程度。

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