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映画 アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015英) [日記(2019)]

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場 スペシャル・プライス [DVD]  無人機(ドローン)による遠隔操作爆撃が戦争に登場するのはイラク戦争(2003)あたりからです。このゲームさながらの戦争に世界は驚いたはずです。ドローン戦争では、攻撃する側は 安全地帯に身を 置き、ほとんどゲーム感覚で戦うわけですが、敵の兵士は戦場で実際に殺されます。ドローン による戦争は、攻撃する側にとっては「世界一安全な戦場」というわけです。
 この"ヴァーチャル"な戦場にひとりの少女が"リアル"な肉体をもって現れたたらどうなるのか、というのが『アイ・イン・ザ・スカイ』のテーマです。
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 英軍の大佐(ヘレン・ミレン)は、衛星を使ってケニア・ナイロビの民家に潜むテロリストを監視しています。英国の参謀本部では、衛星による隠れ家の俯瞰と、現地のエージェントが操縦する昆虫のドローンを使ってった室内が映し出だされます。現代の科学は、敵を丸裸にしてしまいます。それにしても、昆虫のドローンって実在するんですかねぇ。一方で、フラフープで遊び、道端で母親の作ったパンを売る可愛いケニアの少女のカットが挟まれます。

 テロリストが爆弾を仕込んだベストを着込み、自爆テロを敢行する気配を察した大佐は、彼らの隠れ家を爆破する決断を下します。指揮を取るのは英国軍、ドローンのコントロールはネバダ州の米軍基地、英軍参謀本部とケニア軍が加わる国際プロジェクト。
 テロリスト殺害のためにドローンMQ-9が隠れ家に向かいます。その時、少女は隠れ家の側でパンを売リ始めます。ミサイルを打ち込めば少女は巻き添えになって死亡、テロリストを殺さなければ自爆テロによって多くの市民(80人と想定)が犠牲になります。英軍の大佐と参謀本部は、80人の命とひとりの少女の命を天秤にかけゴーサインを出します。
 少女の命は風前の灯火。トリガーを握るネバダ州の米軍基地の中尉がこのゴーサインを拒否します。いたいけない少女を犠牲にするに忍びなかったわけです。英国外相、米国国務長官まで登場して、果たして少女の運命や如何に、というサスペンスです。

 ケニヤの可愛い少女の前で、ヘ レン・ミレン、アラン・リックマン、イアン・グレンなどベテラン俳優も霞んでしまいます、この映画の主演は少女ですね。地味ですが 、想像力とは何かを問う映画で、面白いです。

監督:ギャヴィン・フッド
出演:ヘ レン・ミレン アーロン・ポール アラン・リックマン イアン・グレン

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