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佐藤 優 国家の罠 新潮社 [日記(2005)]

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

  • 作者: 佐藤 優
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/03/26
  • メディア: 単行本

 ↓で書いた本年度毎日出版文化賞受賞作.著者は鈴木宗男事件で名を馳せたあの「外務省のラスプーチン」佐藤 優.どうせ自己弁護の内幕ものと思って手に取ることもなかったが,毎日出版文化賞の受賞を機に読んでみた.
 第一級のエンターテイメント?である.田中真紀子の外相就任から宗男事件までの経緯を対露秘密交渉を交えて書いた第一~三章.逮捕から拘留・取り調べ,保釈とその後を書いた第四~六章.おおまかに二部仕立てである.
 鈴木宗男事件が,一般には伺い知ることの出来ない霞ヶ関と永田町の事件であり,事件の背景に外交問題があるため真実は藪の中である.我々が知らされているのは,社民党議員が「疑惑の総合商社」と鈴木宗男を批判した国会証人喚問のニュース映像であり,宗男ハウス,外務省のラスプーチンなどの報道である.鈴木宗男と佐藤 優が逮捕され事件は忘れ去られた.一連の事件は,外務省に刺さったトゲ田中真紀子,トゲを抜くために利用され,トゲが抜けた後その影響力を削ぐために葬られた鈴木宗男,そのあおりを受けた佐藤 優.一般に理解されているこの図式は非常に分かりやすい.

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電子手帳のススメ (2) [日記(2005)]

それでも私はpalmを使う―英語版palmを使い倒す方法の全て!

それでも私はpalmを使う―英語版palmを使い倒す方法の全て!

  • 作者: 野村 弘明
  • 出版社/メーカー: ピーワーク
  • 発売日: 2005/11
  • メディア: 単行本

 書店に立ち寄ったら↑のような本が見つかりました。「それでも私はpalmを使う」とは全く同感!
SonyのCLIEが入手できなかったら、英語版Palmを日本語化して使うことも可能です。
ここ →http://www.visavis.jp/shop/WebObjects/vv.woa/wa/top
で英語版が入手できます。特にZ22という機種は、アメリカでは$99で販売されています。

  
左からZ22、T|X、Treo650(国内では入手出来ないが来年は700が出るらしいです)

電子手帳のススメ(3) →http://blog.so-net.ne.jp/e-tsurezure/archive/20051203


googlezon 日経ビジネス10月31日号 [日記(2005)]

 少し古いが日経ビジネス10月31日号の特集「ネット消費の真の支配者」は面白かった.世の中では当たり前の話かもしれないが,日経ビジネスの一般読者としては,遅まきながら目からウロコの特集だった.曰く

「人はネットを検索する時,入力した『言葉』で秘めた欲望をさらけ出す.『言葉は』新たな価値を持ち,ナノ経済の基軸通貨になった.そして『言葉』への投資が始まった.」

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電子手帳のススメ (1) [日記(2005)]


1.はじめに

今年も歳末が近づき、書店には手帳コーナーができ、いろいろな手帳が並べられています。先日、新聞に手帳活用の記事が出ていましたが( http://blog.so-net.ne.jp/e-tsurezure/archive/20051120 )、この辺りで紙の手帳を電子手帳にしてみては如何でしょうか?使い出すとその便利さから紙の手帳には戻れなくなること請け合いです。

 SONYがCLIEの生産をストップし、一時は活況を呈した電子手帳(PDA)のマーケットは、すっかり停滞縮小してしまいました。PDA(電子手帳)の主要機能である予定表・メモ帳・住所録が携帯(電話)に積まれるようになった今日、電子手帳は一部マニアの小物趣味として細々と生きながらえているようです。携帯にカメラが付き、音楽が聞け、画像やPDFまで見ることができるのですから、わざわざPDAを持つ意味が無くなってきたわけです。
 個人的には、シャープの1245(PDAというよりポケットコンピュータ?)からPDAを使ってきました。この電子手帳をマニアの小物趣味に終わらせたくない、電子手帳を使う人が一人でも増え、昔のような活況を呈することは無いまでも、文化として電子手帳が根付くことを願うという勝手な思いからこの一文が生まれました。そして(あわよくば)sonyがCLIEの製造販売を再開してくれないかと、勝手な思いもありま。

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TDA1552Qアンプ(4) [日記(2005)]

      
 最近はこの組み合わせが多い。
 kenwoodのコンポ、自作ICアンプ、デスクリートのTRアンプ、TDA1552Qアンプと聞き比べてみるが、お世辞半分でTDA1552Qアンプが一番。もっともスピーカが自作では音は知れているが。簡易電源も作っておでかけアンプにしてみたが、未だ機会が無い。


毎日新聞『今週の本棚』(8) [日記(2005)]

新・「超」整理手帳2006 紺

新・「超」整理手帳2006 紺

  • 作者: 野口 悠紀雄
  • 出版社/メーカー: アスコム
  • 発売日: 2005/09/23
  • メディア: 単行本


 11月20日 今週の本棚
 久々に「今週の本棚」。このコーナーにしてはめずらしく「手帳の買い方・使い方」と題して、大岡玲(作家)と田中優子(法政大教授)が書いている。「手帳使いがきわめて下手くそな」大岡先生は『不精者の心騒がす食、釣り情報』のキャプションで邱永漢おすすめのグルメな店の情報が載る『邱永漢の実務手帳』や『スポニチ釣り手帳』などを紹介し、「ああ、巧みな手帳使いで仕事がはかどるなんて、私にはやっぱり夢のまた夢かもしれない。」と嘆いてお茶をにごしている。詩人にして小説家、文芸評論家の大岡先生は完全にミスキャスト。
 田中先生は『目標喪失時代のおせっかいや屋さん』の見出しで「いやはや、手帳に人生を導かれる時代になったのか。ため息。なんだか疲れそうな手帳が多い。」と目標設定手帳や夢をかなえる手帳の出現を嘆き、『リクナビ就職手帳』『ミリオネーゼ・スペシャル マネー手帳』などを一通り紹介した後、野口悠紀雄「新・『超』整理手帳」を推奨されている。「予定や仕事や記録をデスクトップ2台とモバイルと卓上カレンダーに別々に要れ」ておられる田中先生は「この手帳に一本化してみる」とおっしゃっる。文章から強い決意は伝わってこない。(超整理術におけるパソコンの効用を何処かで力説していた野口悠紀雄先生考案の紙の手帳など本末転倒のような気もする。第一、超整理術そのものが、時間軸と頻度によるデータ整理術=パソコンが最も得意とする整理方法である。)
 書店にも手帳コーナーが出来ている。昔、手帳は見開き一ヶ月の月曜スタートの6穴ルーズリーフと決めていた。palmを使いだして、年末に手帳を買い、次年度の予定を書き込む楽しみは無くなったが、過去数年の記録と未来の予定が詰まっているclieの便利さには代えられない。


辺見 庸 もの食う人びと 角川文庫 [日記(2005)]

もの食う人びと

もの食う人びと

  • 作者: 辺見 庸
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1997/06
  • メディア: 文庫

 あとがきに云う「人間社会の正邪善悪の価値体系が、主として冷戦構造の崩落により割れちらばり、私たちはいま大テーマのありかを見失っている。現在のなにを描いても、浮き出てくるのは、体系なき世界の過渡的一現象にしかすぎないのではないか。この漠然とした認識のもとに『もの食う人びと』という、丈が低く、形而下的で、そぞろに切ない、人間の主題を見つけた。高邁に世界を語るのでなく、五感を頼りに『食う』という人間の絶対必要圏潜り込んだら、いったいどんな眺望が開けてくるのか。」

 人種、民俗、宗教、政治が異なろうが、戦争の時も平和な時も幸福であろうが不幸であろうが、生きている限り人間は食わなければならない。この「食う」という視点でアジア、ヨーロッパ、アフリカ、ロシアを旅した食のフィールドワーク。講談社ノンフィクション賞、JTB紀行文学賞を受賞している。前者はともかく、後者の受賞は著者もとまどったことと思われる。

 スタートはバングラディッシュのダッカ。¥にしてわずか十数円の骨付きマトンとピラフを「食う」、これが残飯であったと著者ともどもショックを受けることから旅が始まる。
著者の旅は、ダッカからフィリピン、ベトナム。ポーランド、クロアチアの東ヨーロッパ。ソマリア、エチオピアなどのアフリカ。ロシアを経て韓国で終わる。クロアチアの戦場の村、ソマリアの飢餓、ウガンダのエイズ、チェルノブイリの原発など、著者はことさらに悲惨と異常の「風景」のなかで「食う」ことの在りようを書く。この辺りは、もっとほかにあるんじゃないのと思わないでもない。が、これでもかという異常の風景に食う行為を見たいという著者には、飢餓の予感があるからである。
 1992年の執筆当時と状況はすこしもか変わっていない。団塊の世代を含むそれ以前の世代にはお勧め。

個人的好みから云うと →★★★☆☆


イグ・ノーベル賞 [日記(2005)]

もっと!イグ・ノーベル賞

もっと!イグ・ノーベル賞

  • 作者: マーク・エイブラハムズ
  • 出版社/メーカー: ランダムハウス講談社
  • 発売日: 2005/08/26
  • メディア: 単行本

もっと!イグ・ノーベル賞 ランダムハウス講談社・・・まだ読んでいません。
 以下、毎日新聞11月14日夕刊「読ん得」より。
今年のイグ・ノーベル賞、栄養学賞に、発明家の中松義郎氏が選ばれたらしい。このイグ・ノーベル賞なるもの、ユーモアのある研究で科学への関心を高めた人に贈られる権威ある賞らしい。過去
・熊に襲われてもびくともしないスーツの発明
・オタマジャクシの試食テスト
・思春期における鼻くそをほじる行動
などが受賞している。
日本も中松氏で10人、4年連続の受賞。その受賞対象たるや
・足のにおいの原因となる混合物の研究(資生堂)
・ナマズと地震の関係の研究(なんと気象庁)
・ピカソとモネの作品を識別できるハトの訓練(慶応大学)
・タマゴッチの発明(バンダイ)
などなど。日本に研究力はすごい!
単なるノーベル賞のパロディーではないらしい。イグ・ノーベルとはignoblenことらしいが。


湯豆腐 京都南禅寺 順正 [日記(2005)]


http://www.to-fu.co.jp/ma.html

 京都に行ったので、昼飯に順正の湯豆腐としゃれてみた。大昔に食べて、豆腐ってこんなに旨い物かと思ったが、今食べてみると何のこともないない「湯豆腐」である、舌が肥えたのか。HPに「のれんを味わう」とある、そんなものかもしれない。周りを見回すと同じ中年のおじさんおばさんと外人の観光客だけ、そうだろうな。

・11/19追記
会社で↑の話をしたら、お薦めの店を聞いた ⇒湯豆腐・嵯峨野