閔妃(ミンビ)暗殺―朝鮮王朝末期の国母

  • 作者: 角田 房子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1993/07
  • メディア: 文庫


 日本の外交官が首謀者となり、朝鮮の王族を暗殺するという暴挙がかつて存在した。暗殺されたのは、朝鮮で国母と呼ばれた李朝二十五代国王の后閔妃。暗殺を指揮したのは当時の朝鮮駐在公使。日本政府の代表が一国の王に等しい人物(実態は、王は閔妃の傀儡だった)を暗殺するという近代国家としてはありえない事件である。「閔妃暗殺」は、日清戦争から日韓併合に至る日本の帝国主義を、希代の王后・閔妃を軸に描いたドキュメントである。