原題:oblivion。地球を侵略する異星人と人類の戦いを描いたSFサスペンスです。

 

1)異星人との核戦争のため、地球は人間の住めない世界となった。

2) 生き残った人類は宇宙ステーション”テット”に逃れ、土星の月タイタンに植民しようと企てる。

3) 植民のため人類は地球に巨大なプラントを作り海水を採取している。

4) 地球には、なお生き残った異星人が蔓延ってプラントの破壊を目論んでいる。

 

 と云う設定で、異星人から採水プラントを守るジャック(トム・クルーズ)とヴィカ(アンドレア・ライズボロー)の物語です。

 

 採水プラントを実際に守るのはドローンで、ジャックはこのドローンのメインテナンス担当。ヴィカは、宇宙ステーションとの通信とジャックの後方支援。人類は宇宙に逃れ、ジャックとヴィガのふたりだけが地球に留まっているという設定です。若い男女ですから、当然想像される関係。このふたりの関係に割って入るのがジュリア(オルガ・キュリレンコ)。

 ジュリアはNASAのオデッセイ号で60年宇宙をさ迷い、電波に誘導されて地球に帰還し、ドローンに攻撃されたところをジャックに助けられます。映画の冒頭、ニューヨークの雑踏にたたずむジュリアをジャックが見つめる映像がありますから、ふたりは知り合い、恋人同士と想像されます。おまけに、人工冬眠から覚めたジュリアはジャックと呼び掛けます。

 

 ここから本題に入ります。ジャックは異星人に捕まります。このスカヴと呼ばれる異星人は何度も登場していますが、鎧のような物を付けた姿は、とても宇宙旅行をする種族には見えません。マスクを外すと現れたのは、何とモーガン・フリーマン!。

 ジャックが戦っていた異星人とは、実は地球で生き残り異星人と戦う人間だったわけです。

 

 これで結末はみえてきた?。最後は、モーガン・フリーマンとジャックが爆弾を抱えて敵の宇宙ステーションに神風攻撃。異星人は滅び地球に平和がという結末。ところが、ジャックは死んだわけではないんです。ジャックはクローンで、モーガン・フリーマンによると、異星人は何万ものクローン戦士”ジャック”を使って攻めてきたということであり、ジャック自身クローン・ジャックと戦っています。何でもアリです(笑。なんとなく 『マトリクス』のバリエーションのような気がします。

 原題のoblivionは忘却、無意識という意味だそうです。ジャックはジュリアを忘却していたということでしょう。で面白いかというと、まぁそれなり。

 

監督:ジョセフ・コシンスキー

出演:トム・クルーズ オルガ・キュリレンコ アンドレア・ライズボロー モーガン・フリーマン