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司馬遼太郎
 学生時代から読んでますから30年以上のつき合いです。一番好きなのは「燃えよ剣」。「坂の上の雲」「疾ぶが如く」になると司馬史観のようなものが出てきて人物に躍動感が乏しく、物語として興が削がれます。司馬遼太郎の神髄はなんといっても「街道をゆく」でしょう。小説では邪魔になる蘊蓄や解説が、紀行のかたちを取ると主題と違和感なく調和します。東大阪に記念館がありますが、作家の舞台裏が少し覗けます。蔵書の展示館のようなもので、入館料500円は高いですが(と云いつつ何度も行ってしまった)。初めてアメリカに出張するときに「アメリカ素描」読んで出かけましたが(殆どビョーキ)結構「なるほど」と感じました。