フランスの国旗、三色旗の青は自由、白は平等、赤は博愛(友愛)を表しますから、トリコロール三部作の第一作『』は自由について何事かを語る映画なのでしょうか。しかしBlueMondayという言葉があるように、青は憂鬱、孤独というイメージもあるので、そう簡単に考えていいのかどうか、です。

 交通事故で夫と娘を失った
ジュリー(ジュリエット・ビノシュ)の再生の物語と思われます。絶望から自殺を図りますが死ねず、家屋敷を処分し街のアパートでひとり暮らしを始めます。夫は高名な作曲家だったようで、ジュリーは作曲途中の楽譜を処分し、何故か夫の友人オリビエ(ブノワ・レジャン)を呼び寄せ身を任せます。呼び寄せる前に、『今でも愛しているか?』とオリビエに聞いていますから、夫の生前、精神的な?三角関係にあったのかもしれません。たぶん、楽譜を処分しオリビエに身を任せることで過去を清算したのでしょう。