- 日記(2011)
絵に描いたようなロンドンの中流家庭に家庭教師としてやってくるのが、メリー・ポピンズ。優しく陽気で美しく歌のうまいメリー・ポピンズの出現で、厳格な主人のもとで暗かったバンクス一家は春が来たように楽しい日々が・・・。
まぁそういう世界が歌にのって描かれます。メリー・ポピンズひとりでは寂しいので、正体不明のこれも魔法使いのバート(ディック・ヴァン・ダイク)を登場させ、ふたりでダンスあり、デュエットありで盛り上げてくれます。このバートは不思議な存在で、メリー・ポピンズの古くからの友人の様ですが、別に恋人と言うわけでもなく、登場するたびに職業が変わっているという謎の人物。ダンスが楽しいです。
煙突掃除のダンス
あれ、ストーリーは?と思ったら、最後の方にチラと出てきます。イギリス→ロンドン→金融という図式で、ちょっと皮肉も入れていますが、取って付けたような落ちです。このシーンの銀行の頭取は、バートのディック・ヴァン・ダイクも二役です。
同じ1964年の『マイ・フェア・レディ』に比べると、制作がディズニーですから、アルフレッド(イライザの父)みたいなややこしい人物も登場せず、気楽に見ることが出来ます。で、どんな映画か分かったかと言うと、さっぱり分かりません。
ジュリー・アンドリュースはヒッチコックの『引き裂かれたカーテン』に出ていましたが、歌があるぶんコッチの方が生き生きしています。
監督:ロバート・スティーブンソン
出演:ジュリー・アンドリュース ディック・ヴァン・ダイク