一言で言ってしまうと、第二次世界大戦における米国の日系人排斥を背景に、偏見と差別によって殺人事件の被告となった日系人をめぐる法廷サスペンス。この殺人事件の謎に地元紙の新聞記者と被告の妻の過去を絡め、人種、祖国、偏見、愛、嫉妬が錯綜する人間ドラマに仕上がっています。

 第二次世界大戦が終わって10年近くが経つ1954年、ワシントン州の海辺の小さな町。殺人の容疑でカズオ・ミヤモト(リック・ユーン)の裁判が開廷されます。被害者は土地の譲渡でカズオともめていた事実が明らかになり、人種的偏見もあって状況証拠だけで逮捕されたわけです。