ルネ・クレマン、アラン・ドロンのコンビでヒットした『太陽がいっぱい(1960)』の後ですから、似たような邦題を付けたのでしょう。原題は‘Les félins’、猫。ネコ?・・・見ると分かるのですが、確かにネコです。

 マルク(アラン・ドロン)は、アメリカでマフィアの親分の奥さんか情婦かに手を出し、嫉妬深いこの親分はマルクを殺すためにフランスまで殺し屋を差し向けます。舞台はニース(たぶん)、殺し屋に捕まってあわやというところで難を逃れ、マルクが逃げ込んだ先が教会の貧者救済施設。この施設で、マルクは収容者に食事を差し入れる篤志家のバーバラ(ローラ・アルブライト)とメリンダ(ジェーン・フォンダ)と出会います。バーバラは富豪の未亡人、メリンダはバーバラの(確か)従妹で彼女の使用人。マルクは運転手としてバーバラに雇われることになります。ローラ・アルブライトとジェーン・フォンダというふたりの美女と美男のアラン・ドロンですから、絵になります。