モンパルナスの灯 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東北新社
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 ただただ、アヌーク・エーメが見たい、で観ました。伝説の画家モディリアーニと、恋人ジャンヌ・エビュテルヌを描いたラブ・ロマンスともちょっと違った、『フランス映画』としか云いようがありません。映画としては、1958年の製作ですから、今観ると『古い』です。ジェラール・フィリップ、アヌーク・エーメの美男美女コンビですから、古いモンパルナスの町並みを背景に、絵にはなっています。リノ・ヴァンチュラがいい。画商として、ストーリーとは全く関係なく登場します。画商ズボロフスキーの献身的な支援とは裏腹に、モディリアーニを評価しながら『生きている間は売れない』、『死んだら絵を全部買い取る』などと云って、芸術の『死に神』として登場します。このリノ・ヴァンチュラの存在が、まさに『フランス映画』そのものでしょう。