スターリングラード [DVD]

  • 出版社/メーカー: 日本ヘラルド映画(PCH)
  • メディア: DVD
 原題は“Enemy at the Gates”。スターリングラード攻防戦を舞台に、225人のドイツ軍将兵を倒した実在の赤軍狙撃兵ザイツェフを描いた戦争映画です。監督が『薔薇の名前』『セブン・イヤーズ・イン・チベット』のジャン=ジャック・アノーですからひと味違った戦争映画となっています。
 ザイツェフ等兵士がスターリングラードの戦闘に駆り出されるオープニングはアイロニーに満ちています。

 銃は二人に1挺、銃を持たぬ者は続け、銃を持つ者が撃たれたら、後に続く者が銃を取って撃つのだ!

兵器の欠乏する赤軍は、兵士2人に銃1挺を支給して戦場に送り出し、ドイツ軍の銃火器に圧倒されて退却する兵士を将校が撃ち殺します。反革命の名の下に数百万の命が奪われたスターリニズムでは、兵士の命は消耗品に過ぎないと云うわけでしょう。と云うか戦争とはそんなものかもしれません。実際はどうだったのか知りませんが、この偏見に満ちた描写も何となく納得してしまいます。