ウィル・スミスが主演した映画『アイ・アム・レジェンド』の原作です。50年以上も前、1954年の刊行です。邦訳のタイトルは『吸血鬼(地球最期の男)』。吸血鬼ものです。吸血鬼ですから太陽光と十字架とニンニクが嫌いで、心臓に杭を打ち込まないと死にません。ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』以来のお馴染みの設定です。
正統・吸血鬼?は吸血鬼に血を吸われた人間が吸血鬼となって増殖しますが、こちらはウィルス(病原体)に感染することによって人間が吸血鬼となります。ウィルスの蔓延で世界中の人間が吸血鬼となり、抗体を持った主人公ひとりが人間として取り残され『地球最後の男』となります。