フランス映画、それも古い映画となるとストーリー、セリフ、映像とどれをとっても洒落れてますね。『狼は天使の匂い』、題名からしてフランス映画。原題はLa Course Du Lievre A Travers Les Champs(兎は野をかける)ですが、配給会社の宣伝部もフランス映画というと知恵を絞りますね。

 冒頭からルイス・キャロルの箴言『われわれもまた、眠る時間が来たのを嫌がっている年老いた子どもに過ぎずない』があり、子供が出てきて諍い、大量のビー玉が石の階段を転げ落ちるシーンがあり、もうルネ・クレマンのマジックです。

 舞台はカナダのモントリオール。ロバート・ライアンが出て、舞台はパリではありませんが間違いなくフランス映画です)。何者かに追われるトニー(ジャン=ルイ・トランティニャン)は殺人を目撃したため、犯人達に拉致されます。拉致された先には、チャーリーをリーダーとする不思議な一団が待ち受けています。