遅ればせながら、この大ベストセラーを読んでみました。
 26歳の青年と、姉のフリーライターが、「特攻」で死んだ祖父の実像を追うという小説です。うちの娘など、この映画を見て泣いたと言ってましたが、日本全体が右傾化と言われる昨今まことに時宜を得た小説だと思います。

 青年と姉が、祖父・宮部久蔵を知っているという太平洋戦争の生き残りを訪ねインタヴューを重ねることで、宮部の実像が少しずつ姿を表すというスタイルを取っています。