児島襄 満州帝国 3巻の続きです。

【ソ連参戦】
 ヤルタ会談(1945.2月)で、スターリンは南樺太、千島列島の領有や南満州鉄道、東支鉄道の中ソ共同管理等を交換条件に、ドイツ戦線終了後2~3ヶ月以内に日本に参戦することをチャーチルとルーズベルトに約束しています。ドイツの降伏は1945年5月8日ですから、3ヶ月後とは8月9日、まさにソ連軍が国境を超えた日です。

 ここによると、ヤルタ密約情報はスエーデンの駐在武官小野寺信によって日本に打電されていたようです。ところがこの情報は誰かが握りつぶし、届いたという痕跡さえないようです。wikipediaの「小野寺信」にも「ヤルタ会談後にソ連が対日宣戦するとの最高機密情報を日本に送ったが、参謀本部作戦課の瀬島龍三中佐に握りつぶされる。」とあり、佐々木譲『ストックホルムの密使』のようなミステリです。