冗長になったので、2つにわけます。

 第3巻は、1944~45年満州国の落日を描きます。満州国は1932年3月の建国ですから、わずか12年で潰えたわけで、一炊の夢です。仮想敵国ソ連の防波堤として作られた満州国が、その役目を果たせず最後は仮想敵に蹂躙されるのですから皮肉な話です。

 第3巻で興味深いことは、

1)関東軍の弱体化
2)日ソ中立条約を過信しソ連の参戦時期を見誤った