レンタルショップのSFの棚にありましたからSFということにしておきますが、ロケットも宇宙船も宇宙人も登場しない「SF」映画です。いや、宇宙人は登場するんですが、ケヴィン・スペイシーその人です。
 地球にやって来たK-PAX星人プロート( ケヴィン・スペイシー)と、プロートの正体を探る精神科医マーク(ジェフ・ブリッジス)の物語です。『アメリカン・ビューティー』のロリコン・オヤジははたして宇宙人なのか?という映画です(笑。

 プロートは、かっぱらいと間違われて逮捕され、自分は宇宙人だと名乗ったために精神病院に送られます。プロートは、1000光年彼方のこと座、太陽を2つ持つK-PAX星から来たというのですが、どこから見ても人間そのもの。なぜ人間の姿をしているのかというマークの問いに、プロートはこう答えます。泡はなぜ丸いのか?それがもっとも合理的な姿だから。地球上で一番合理的な姿は人間であり、プロートは人間の姿をしているというわけです。地球は明るすぎるから、いつもサングラスをしているらしいです。
 見ている方は、ケヴィン・スペイシーが真面目な顔でサングラスの宇宙人を演じるのですから、笑ってしまいます。このオスカー俳優は、個性的な役柄が多いのですが、今度は宇宙人です。