netを見ると評価はもうひとつですが、個人的には面白かったです。デカプリオは、「タイタニック」でブレークした後の人気絶頂期(今でも人気ありますが)ですから、見る方はヒーロー性のあるディカプリオを期待していたのではないかと思います。デカプリオ演じる「ザ・ビーチ」の主人公リチャードに、ロマンもヒーローもありません。そのあたりが、評判イマイチの原因でしょうね。映画の主題は、ちょっとありきたりですが、美しいビーチ=楽園を手に入れ損なった失楽園の物語だからです(と言うほど深刻なものでもないですが)。

 若さにものを言わせて世界を放浪するリチャード(レオナルド・ディカプリオ)は、バンコクの安ホテルでダフィ(ロバート・カーライル)と知り合い、ダフィは現世はガン細胞の様なものだと呪って自殺します。ダフィからリチャードに1枚の地図が託されます。この世のものとは思われない手つかずのビーチの場所を書いた地図です。
 世界旅行に飽きたリチャードは、同じ旅行者のエティエンヌ(ギヨーム・カネ)とその恋人フランソワーズ(ヴィルジニー・ルドワイヤン)を誘いビーチを探しに出かけます。