年末のNHK・BS、健さんシリーズの1本です。健さんは脱サラして函館で居酒屋「兆治」をやっているという設定。元サラリーマンの健さんも珍しいのではないでしょうか。白いウワッパリ着て焼き鳥の仕込みをしますが、串を打つ背中姿も“ 健さん”です。

 で、どんな過去があるんだろうと興味津々。主人公英治(高倉健)は高校時代は甲子園を期待された投手でしたが、肩を壊して挫折。地元造船会社に入社し、総務課長?になりますが、人員整理で首切り役を押し付けられ“そんなもん出来るか!”と言ったかどうかは別にして辞職。妻(加藤登紀子)とふたりで焼き鳥屋をやっています。
 この居酒屋「兆治」に集う馴染み客と英治との係わり、馴染み客の人生とそれを見つめる英治の思いが物語の中心です。監督は降旗康男で、『駅 STATION』で3人の女性を描くことで高倉健と云う個性を炙り出そうとした手法が『居酒屋兆治』でも使われています。と云うことで、健さんはあまり演技をしません(笑。
 どんな客が集うのかというと、