ルイ13世の頃、近衛隊銃士シラノ・ド・ベルジュラックを主人公とした少し辛口のラブストーリーです。シラノ・ド・ベルジュラックというのは名前と「大鼻」だけ知っていましたが、実在の人物だそうです。ちょうどアレクサンドルデュマが『三銃士』で描いた時代の話しです。

 『三銃士』で銃士は、羽飾りの付いた大きな帽子に綺羅びやかな服装で腰には剣を吊り、年中酔っ払って喧嘩ばかりしています。シラノ・ド・ベルジュラックも同様、劇場で暴れまわったり、100人の敵を相手に大立ち回り。剣を振るう騎士を何故「銃士」と呼ぶのか不思議に思っていたのですが、何のことはない、彼等がマスケット銃で武装した騎士、兵士だからです。「30年戦争」の主要武器だったようです。たぶんマスケット銃は兵営保管で、街で暴れる時は剣だっらのでしょう。