ジーン・ハックマンが刑事をやると、どう演じても“ポパイ”ですね。それほど『フレンチ・コネクション』のインパクトは強かったわけです。『ミシシッピー・バーニング』では、NY市警ではなくFBI捜査官です。帽子も被ってますからやはりポパイ(笑。

 1964年、ミシシッピー州の田舎町で行方不明となった公民権運動の3人の活動家を捜査する話です。有名な事件(ミシシッピの自由の夏)のようです。映画の中で、「黒人に選挙権登録をさせない」という発言が出てきますが、行方不明になった3人は、黒人に選挙権登録をさせ黒人をワシントンに送り込もうという運動に携わっていたようです。ユダヤ人云々の話も出てきますが、行方不明の3人は、黒人がひとりユダヤ人が2人で、人種差別と保守色の強いミシシッピーでこの3人の行方不明事件は、殺人と容易に想像されます。公民権法が制定された年で、事態を重く見た政府は「ジョンソン大統領はジョン・エドガー・フーヴァーに命じてFBIに捜査させた」そうです。映画では、ロバート・ケネディが命じたことになっています。