当blogの「お手軽読書感想文」は夏休みになるとのアクセスが増えます。いままで、インターネットを活用した『蟹工船』と、映画を活用した『藪の中』の2冊を取り上げました。今回はインターネットも映画も使わず、正統派の読書感想文を「手軽」に作成してみようと思います。
 本の選択が難しいですね。『蟹工船』『藪の中』は、中高生にとって中身が面白いというほどではありません。今回は読んで面白いということを優先して、流通している本を取り上げてみました。青空文庫にはありませんが、文庫本で580円と手頃です。kindle版なら378円ですから、スマホでも読めます。スマホで読むと、ハイライトを使って書抜きができるので便利です。

 今回取り上げた『スローカーブをもう一球』は、高校野球を扱ったノンフィクションです。文庫でわずか35ページの短編ですからすぐに読めます。この本に収められた8編のスポーツ・ノンフィクションはどれも面白いですから、買って損はないはずです。1981年の初版ですから、読書感想文を書く中高生には「おれの(私の)生まれる前の本!」と言われそうですが、スポーツの感動はいつの時代も変わりません。読む人に感動を与える本に古いも新しいもありません。そういう意味でこの本は、スポーツ・ノンフィクションの古典かもしれません。