高校時代に読んで、アメリカにもこういう時代があったんだという以上には、よく分からなかった小説です。ジョン・フォード監督の映画『怒りの葡萄』『二十日鼠と人間』を見て面白かったので再読。初版が1967年の大久保康雄訳で、amazonを見ると今でもこの本が現役のようです。訳は平明で読みやすいですが、農民の言葉を写した「・・・だで」という表現だけはどうも読み辛いですが、原文がそうなんでしょうね。

【二部構成】
 東部資本と農業大規模化の波に追われ、オクラホマ州からカリフォルニアへ移住する農民ジョード一家の物語です。小説は、ジョード一家の物語と、一家を取り巻く当時の米中西部の自然や環境(スタインベックの視点)が交互に描かれています。