PrimeVideoのレビューで評判が良かったので観てみました。1978年のゾンビ映画のリメイクだそうです。原題はオリジナルもDawn of the Dead(死の夜明け)。
  
 霊は超常現象を起こしたり人間に呪いをかけたりしますが、ゾンビには人間を襲い噛んだ人間を同類にする以外これといった芸はありません。従ってゾンビ映画の面白さは、ゾンビがはびこる世界で絶滅危惧種人間が生き延びる面白さです。ホラー映画の一大ジャンルを形成するゾンビ映画は、ホラーと云うよりもどちらかと云うとサバイバル映画です。10年続く『ウォーキング・デッド』はその典型で、『ドーン・オブ・ザ・デッド』もまた然り。
 
 ゾンビ映画の定石で、人類はウィルスによってゾンビ化し滅びつつあるという世界です。ショッピング・モールに逃げ込んだ、看護師(サラ・ポーリー)、黒人警官(ヴィング・レイムス)、白人のセールスマン、黒人のチンピラとその身重の妻の5人の話。この5人にモールの警備員、トラックでモールに逃げ込んだ人々と犬一匹が加わりサバイバルが始まります。ゾンビンというと、普通両腕をダラリと下げ動作は緩慢ですが、『ドーン・オブ・ザ・デッド』のゾンビはなんと走ります!w。
 
 ショッピング・モールですから、食料の他大抵の物は手に入ります。屋上にSOSだHelpMeだとペンキで書いても、誰も助けに来てくれない。唯一連絡のついたのは、向かいのビルのガンショップの主人。ボードに文字を書いて双眼鏡で読むという原始的なコミュニケーションで情報を交換します。この方法で、警官は主人とチェスを始めるんですが、忙中閑あり?。
 
 モールを脱出して、港からクルーザーでゾンビのいない島に渡ろうという話になります。ガンショップの主人も仲間に入れ、足りない弾薬は彼から貰えばいいと云う話になります。hungryと言う主人のためにサンドイッチが用意されます。誰が届けるんだという段になって、新説が披露されます「ゾンビは犬を襲わない」。・・・で、犬のチップスが届けることになります(聞いていない!byチップス)。犬にバッグを背負わせゾンビの中に放ちますが、確かにゾンビは犬を襲わず、チップスは無事ガンショップにたどり着きます。
 「ゾンビは犬を襲わない」という新説とともに、他には無いエピソードがあります。身重の女性がいましたね。彼女は噛まれてゾンビとなり、何と赤ん坊を産みます。ゾンビが赤ん坊を産むわけで、どんな赤ん坊が産まれるのか? →観てのお楽しみw。
 
 改造車でゾンビを振りきって港に向かうシーンは、今観ると当たり前のシーンですが、2004年当時だとなかなか迫力があったのではと思います。その後のゾンビ映画の定石は全部揃っています。やっと港にたどり着きクルーザーで新天地を目指して船出...とはならないところも定石通りです。今観ると古色蒼然ですが、それなりです。ヒロインは『アウェイ・フロム・ハー君を想う』のサラ・ポーリー。黒人警官を演じるのは、『ミッション・インポッシブル』のヴィング・レイムス。
 
監督:ザック・スナイダー
出演:サラ・ポーリー、ヴィング・レイムス

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