原題は“ Le vieux fusil”で「古い銃」。
 『追想』というと、イングリッド・バーグマン主演の“Anastasia”が有名ですが、こちらは、『冒険者たち』のロベール・アンリコ監督、『ニュー・シネマ・パラダイス』のフィリップ・ノワレと、ロミー・シュナイダー主演のアクション映画?です。

 舞台は、第二次大戦末期のフランスの地方都市。ナチス・ドイツの支配下にあり、街にはドイツ軍の装甲車が走り、ヴィシー政権の民兵が市民を監視するという時代です。
 医師ジュリアン(フィリップ・ノワレ)の勤める病院にヴィシー政権の民兵が現れレジスタンス狩りを始めます。ジュリアンはこれを拒否しますが、民兵は、ゲシュタポに告発すると脅し、妻子が可愛かったらおとなしく引き渡せ、みたいなことで重傷の患者を拉致します。医師とナチス、時代の不協和音、まぁ絵に描いたような建て付けです。