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映画 小説家を見つけたら(2001年米) [日記(2008)]


小説家を見つけたら

小説家を見つけたら

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD


 こういう地味な映画もいいですね。ストーリーは地味ですが、ショーン・コネリー、F・マーレイ・エイブラハム、ちょい役ですがマット・デイモンも出ていてちょっと豪華。ショーン・コネリーは製作にも名を連ねていますから、気合いが入っているのでしょう。
 映画は、NYのブロンクスの空き地でバスケットに興じる黒人少年達、古いフラットから密かに彼等を見つめる老人のシーンから始まります。ブロンクスと云えば、ヤンキー・スタジアム、ヒップホップ、ブレイクダンスですが、これらも映画に取り入れられています。この高校生のひとりジャマール(ロブ・ブラウン)と彼等を見ていた老人フォレスター(ショーン・コネリー)の交流を描いた映画です。老人は、たった1冊の小説を発表しただけで(ピューリッツァー賞受賞)世間から隠れてしまったスコットランド出身の小説家、少年は文学とバスケットに才能を見せる高校生。ちょっと変わっているのは、ふたりをつなぐのが文章・writingという設定で、文章を書くと云う行為がふたりを結びつけストーリーを進行させます。隠棲する高名な小説家と高校生との組み合わせはサリンジャーを思い起こさせます。
 フォレスターの過去を聞かない、フォレスターとの関係を秘密にする条件で、ジャマールは文章(小説)の書き方を教えて貰うこととなります。放課後に毎日フォレスターのフラットを訪れるうちに、この偏屈な小説家の心も少しずつ開かれる様になります。本の積み上げられた古い部屋で交わされる、ふたりの文学や人生についてのウィットに富んだ論議は俳優ショーンコネリーの見せ場ですね。いくつかの事件(という程のものでもないですが)を経て元小説家と高校生の関係は師弟から友情へと変わり、元小説家はジャマールへの献辞を付けた小説を書き上げ小説家に復帰することとなります。

 映画初出演のロブ・ブラウンをリードするショーン・コネリーは貫禄です。F・マーレイ・エイブラハムが悪役?の高校教師として登場しますが、『モーツアルト』のサリエリや『薔薇の名前』のベルナルド・ギーとか憎らしい悪役ははまり役の様です。ショーン・コネリーとのからみは少なくて残念です。バックにマイルス・デイビスが流れて、これも聴き所でしょうか。

監督:ガス・ヴァン・サント
キャスト:
ショーン・コネリー
ロブ・ブラウン
F・マーレイ・エイブラハム
アンナ・パキン
バスタ・ライムス
マット・デイモン
 
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