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映画 フューリー(2014米) [日記(2016)]

フューリー [SPE BEST] [DVD]
 フューリー(Fury=狂暴)と名付けられたシャーマン戦車が、ヨーロッパ戦線で活躍する戦争映画です。フューリーに乗り組むのは、

リーダー:コリアー(ブラッド・ピット)
砲手:ボイド(シャイア・ラブーフ)
操縦士:ガルシア(マイケル・ペーニャ)
装填手:グレディ(ジョン・バーンサル)
副操縦士:ノーマン:(ローガン・ラーマン)

 コリアーとボイド、ガルシア、グレディの4人は、北アフリカ戦線からチームを組み、フランス、ベルギーとドイツと戦ってきた戦争のベテラン。ボイド以下3人は、コリアーに付いて行けば生き残れると信じ、コリアーもまた3人を生きて祖国に連れて帰ることを宣言しています。
 副操縦士が戦死しノーマンが補充されます。ノーマンは、タイプ要員として司令部に配属されるはずが誤って戦車部隊に来たという、出征して8週間の新米。銃も満足に撃てず、独兵を殺すことをためらって米兵が死ぬという失敗をやらかす始末。見ようによっては、ノーマンの兵士としての成長を描いたヴィルトゥングス・ロマンでもあります。

 戦況は連合軍に優勢であるとはいえ、敵国内ドイツで性能の劣るアメリカ戦車がドイツの戦車とどう戦うかがこの映画の構図です。ベテラン軍曹コリアーに率いられた戦争の猛者達に新米の若い兵士という組み合わせは、戦争映画の云わば定石。コリアーを『プライベート・ライアン』のミラー大尉に、通訳のアパムをノーマンに、狙撃主ジャクソンを砲手ボイドに置き換えれば、そのまま『フューリー』となります。祈りの言葉と共にドイツ兵を狙撃するジャクソンと何かと言うと神を話題にするボイドは同類。戦略拠点を確保するため独軍相手に不利な戦いでミラー大尉は戦死しますが、コリアーもまた連合軍を護るため戦略拠点を確保するため拠点を死守し死にます。
  決定的に違うのは、『フューリー』のヒーローが戦車であることでしょう。戦車が主人公の映画は比較的珍しいと思います(クリント・イーストウッドの『戦略大作戦』も面白い)。圧巻は、タイガー戦車とシャーマン戦車の一騎討ち。戦闘機の空中戦、潜水艦の心理戦に比べると機動性に乏しい戦車の戦いですが、鉄の塊の迫力と圧倒的な破壊力で、見せてくれます。

 コリアー以下たった5人で圧倒的な数の独部隊に戦闘を仕掛ける辺りはいかにもアメリカ的ですが、最近の戦争「娯楽」映画としては出色ではないかと思います。
 フューリー.jpg
監督:デヴィッド・エアー
出演:ブラッド・ピット シャイア・ラブーフ ローガン・ラーマン マイケル・ペーニャ ジョン・バーンサル

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