映画 ホビット 竜に奪われた王国(2013英米ニュージーランド) [日記(2014)]
『指輪物語』も5作目となると、作る方も見る方も息切れしてきます。前作『思いがけない冒険』は、マーティン・フリーマンのとぼけた味と個性豊かなドワーフがなかなか新鮮でした。『竜に奪われた王国』ではそれが通じませんから、映像とストーリー勝負となるわけですが、果たして成功したのかどうか。
『竜に奪われた王国』ではこれを一歩進め、ビルボとトーリン達が「はなれ山」の地下にあるドワーフの王国(竜に奪われた王国)で、ドワーフの宝「アーケン石」をめぐって竜と闘う話しです。当然すんなりと「はなれ山」には到達できないわけで、ビルボ達は巨大な蜘蛛と闘い、「森のエルフ」に捕り、「湖の町」のバルドに救けられなどのエピソードなどを経て、苦難の末ようやく辿り着いたはなれ山でイザ竜との闘いとなります。
蜘蛛との闘いは『王の帰還』で似たようなシーンがありました。「森のエルフ」では、レゴラス(オーランド・ブルーム)が復活登場し得意の弓でオークをなぎ倒します。これもお馴染みのシーンで、ピーター・ジャクソン(監督)も成功体験からは逃れられないようです。
蜘蛛との闘いは『王の帰還』で似たようなシーンがありました。「森のエルフ」では、レゴラス(オーランド・ブルーム)が復活登場し得意の弓でオークをなぎ倒します。これもお馴染みのシーンで、ピーター・ジャクソン(監督)も成功体験からは逃れられないようです。
『指輪物語』の3部作では、人間の王アラゴルンとエルフの姫アルウェンのラブストーリーが花を添えました。『ホビット』3部作では、やっと2作目でそれらしいエピソード描かれます。ドワーフのキーリと闇の森の守備隊長タウリエル(エヴァンジェリン・リリー)です。タウリエルは映画のために作られたキャラクターで原作には登場しないキャラクターだそうです。アルウェンがたおやかなお姫様であったのと比べると、守備隊長であるタウリエルは勇猛果敢、強いです。実は、レゴラスはタウリエルに恋しているのですが、身分差のある恋は許されないと闇の森のエルフの王・スランドゥイルが言っていますから、エルフにも階級のあることが分かります。タウリエルは重傷を負ったキーリとを救いますが、今後ふたりの仲はどう発展するのかしないのか?。
湖に浮かぶ町エスガロスのエピソードも次作への伏線なのでしょうが、話としてはやや浮いています。エルフの館から逃げ出したボルボとドワーフたちは、湖の町の住人バルド(ルーク・エヴァンズ)に救けられます。
・トーリンはエスガロスの総統に捕まり、ドワーフ王国再建の暁には(つまり竜を倒せば)、はなれ山地下にある財宝を山分けすることで開放される。・町には、「山の下の王(トーリン)の復活」と竜の炎で焼きつくされると云う伝説があり、町には竜を倒すためのドワーフの弓の砲台?がある。・バルドは弓の達人らしい。・竜は、はなれ山を襲った時、矢を受けて鱗の一部を失っている
この辺りが次作への伏線だと思われます。
この後、ビルボはなれ山で竜(スマウグ)と戦います。この竜が恐ろしくも何ともない。竜は伝説通り湖の町を焼き払うためにはなれ山を飛び立ち・・・幕。オイ、ここで終わるのか!、何とも中途半端な映画です。
この映画は、
・闇の森での、巨大クモとの戦い・灰色エルフの館からの脱出劇・バルドに救けられる湖の町のエピソード・はなれ山で竜(スマウグ)と戦い・ガンダルフと(後の)サウロンとの戦い
というエピソードから成り立っています。原作を読んでいないので何とも言えませんが、エピソードを連ねてこれが「映画」と言われても困ります。
出演:イアン・マッケラン マーティン・フリーマン リチャード・アーミティッジ ルーク・エヴァンズ
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