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嵐山光三郎 文人悪妻 [日記(2015)]

文人悪妻 (新潮文庫)
 『文人悪食』『文人暴食』が面白かったので、これはもう読むしか無いと読んだのですが...『人妻魂』改題の『文人悪妻』で、元のタイトルの方が内容にふさわしいです。「ダカーポ」という隔週週刊誌?に連載されたもので、軽妙洒脱の光三郎センセイの「人妻論」かつ筆のすさび。

 名だたる文豪文人が、悪妻に泣かされて四苦八苦する本を期待したのですが、アテが外れました。取り上げられている文人は、

坪内逍遙、ラフカディオ・ハーン、漱石、国木田独歩、藤村、鴎外、鏡花、白秋、岩野泡鳴、夢二、牧水、芥川、金子光春、坂口安吾、佐藤春夫、武田泰淳

悪妻で有名な漱石の妻は、6人の子を育て、錯乱状態の夫とわけの分からない弟子達に付き合わされ、これは悪妻どころか良妻。ハーンの妻セツは『怪談』の共同執筆者として抜群の内助の功を発揮。武田泰淳の妻は夫の口述筆記をし、安吾の妻は「クラクラ」の三千代婦人。

 そして夫たちはと言えば、「文人色魔」の藤村、「文人淫乱」の泡鳴、「文人放蕩」の夢二、「文人姦通」などなど。光三郎センセイ曰く、

悪妻がいる夫は、この本を読めば、気がらくになります。悪妻本人が読めば「このままでいいのだ」と自信がつきますし、独身女性が読めば「わたしも悪妻になって一丁人妻魂をみようかしら」と気合がはいります。

 一人4ページで53人の悪妻、猛妻、良妻、怪妻が登場します。半日で読めてしまいます。
 
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タグ:読書
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