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映画 ライフ・イズ・ビューティフル(1997年伊) [日記(2009)]

ライフ・イズ・ビューティフル [DVD]

ライフ・イズ・ビューティフル [DVD]

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • メディア: DVD
 泣ける、泣ける、と言われて観ましたが、泣けませんでした。グイドの家族愛はそれなりに理解できます。ナチのホロコーストをこのような視点で描くロベルト・ベニーニの技量には感心します。観終わって後、この映画は何なのだ?と考えてしまいました。グイドの様に生きられる人間はいない以上、これはひとつの理想であり典型なのでしょう。『夜と霧』の対極に『ライフ・イズ・ビューティフル』は存在するのでしょうね。

 レストランのウェイターであるお調子者のグイドは、小学校教師のドーラと略奪結婚します。『卒業』の切なさもなく、只々人生を笑い飛ばしてドーラを妻にします。この前半部分は賛否が分かれると思います。ここまで茶化さなくてもいいのではないかと思うのですが、想像するに、イタリヤ男性のカリカチュアなのでしょう。略奪婚も『ユダヤ人の馬』とペインティングされた緑の馬に乗って花嫁を掠っていくのですから、ドンキホーテですね、あれはスペインですが。とすれば、ユダヤ人でないにもかかわらず移送列車に自ら乗り込み、夫と子供と運命をともにしようというドーラもイタリヤ女性の心意気を描いているのでしょうか。

 やがてグイドと息子はユダヤ人であるために収容所に送られます。妻のドーラも自ら望んで移送列車に乗り込む辺りは、ちょっと現実味を欠きますが、イタリヤ女性の心意気としておきましょう。ナチのホロコーストを、お調子者のグイドが幼い子供ジョズエを連れてどうやって生き延びるか?ここから俄然興味が湧きます。ジョズエがストーリーに重要な位置を占めており、ジョズエ抜きにグイドの物語は成立しません。ホロコーストを生き延びるために、グイドがジョズエを騙し自分自身を騙した奇想天外な方法とは?

監督:ロベルト・ベニーニ
出演者:
ロベルト・ベニーニ
ニコレッタ・ブラスキ
ジョルジオ・カンタリーニ


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