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毎日新聞 この1年 文芸 [日記(2009)]

許されざる者 上

許されざる者 上

  • 作者: 辻原 登
  • 出版社/メーカー: 毎日新聞社
  • 発売日: 2009/06/19
  • メディア: 単行本
 読書ネタが無いので、少し。

 年末恒例のベスト10は好きで、ミステリー過去分は一覧表にして携帯に入れています。新聞もこの1年を振り返る、といった記事がチラホラ。本日の毎日新聞が小説を取り上げていました。今年は新刊を2冊も(上下ものだから4冊)読んだので、胸を張って記事を読めるんです・・・笑い

6人の評者がそれぞれ5編選んでいます。2票以上入ったものだけ書き抜くと、

川上未映子 ヘヴン
橋本 治 巡礼
中村文則 掏摸
辻原 登 許されざる者

 私が読んだ『1Q84』と『太陽を曳く馬』は1票。『1Q84』は(1と2あわせて)224万部売れ、年間ベストセラー1位。文芸書が1位となるのは古今未曾有の事件らしいです。『太陽を曳く馬』は、沼野充義(東大教授・仏文学者)によると、

思想的論議を『ここまでやるか』というすごさで圧倒的。

と評されていますが、同感。ちょっとヤリ過ぎで小説としての面白さに欠けましたが。

取り上げられた本の中で、古本なったら(^^;)読んでもいいなと思うのが、
許されざる者』・・・日露戦争と大杉栄の大逆事件を背景とした好みの近代史物。
奥泉光『神器 軍艦「橿原」殺人事件』・・・『吾輩は猫である殺人事件』の面白さを期待して。

です。奥泉作品についてはコメントが無かったのでamazonのレビューを見ると、

ミステリーファンから見ればミステリーでなく(かつては「葦と百合」とかいい作品があったのに)、純文学ファンからすれば純文学でなく(芥川賞当時は期待させたのに)、難解すぎてエンターテインメントとしても成立していない(「鳥類学者のファンタジア」とかもうちょっと軽くて面白かったのに)。

などという評があり、うまいですねぇ。これは『鳥類学者のファンタジア』が先かもしれません。
鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)

鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)

  • 作者: 奥泉 光
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2004/04
  • メディア: 文庫

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