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BSシネマ 荒野のガンマン(1961米) [日記(2012)]

荒野のガンマン [DVD] FRT-213
 「ワイルド・バンチ」「ゲッタウェイ」のサム・ペキンパーの映画デビュー作だそうです。原題”The Deadly Companions”。
 南北戦争がついこの間の時代です。元北軍兵士イエローレッグ(ブライアン・キース)、ビリー(スティーヴ・コクラン)、ターク(チル・ウィルス)は銀行でも襲おうかと銀行に近づいた途端に、先を越されて銀行ギャングと鉢合わせ。銀行ギャングと銀行ギャングが撃ちあうというよく分からない幕開けでスタートします。こういうプロット、アリなんでしょうか?。この時イエローレッグの撃った弾が誤って少年を殺してしまいます。この少年の母親キット(モーリン・オハラ)は息子を父親の埋葬された墓地に葬ろうと棺を馬車に乗せ街を出発します。
 
 責任を感じたイエローレッグはキットを守るために同行を申し出ますが、息子を殺した男と旅をすることは許されるはずもありません。キットは酒場の女で、街では息子は私生児だと噂されています。キットとしては、意地でも亡くなった夫の側に息子を葬ろうと云うわけです。こうして、キットとイエローレッグに引きづられたビリー、タークの4人の旅が始まります。

 途中でビリー、タークはいなくなりますから、同行を拒絶するキットと何とか罪滅ぼしをしようと云うイエローレッグのふたり旅。途中インデアンに襲われて馬車を失い、キットとイエローレッグは棺を運びながら徒歩で歩くことになります。棺と西部劇と云うと、棺桶をひきずるガンマン・ジャンゴ(フランコ・ネロ)を連想しますがそういうシュールさはなく、母親と息子の棺と息子を殺したならず者、この三大噺が「荒野のガンマン」のすべてです。

 実は、イエローレッグは戦争中に頭の皮を剥がされかけたことがあり、その傷を隠すために絶対に帽子を脱ぎません。最後の最後に、イエローレッグは頭に残る傷痕をキットに見せますが、キットもまた母子で生きゆくためには人には見せられない傷を負っていることが明かされ、イエローレッグとキットの未来が暗示されて幕。ということは、西部劇の意匠をまとっていますが、傷を負った中年男女のラブストーリーですか?。何処が「バイオレンスの巨匠」サム・ペキンパー?、この1年後に作った「昼下がりの決斗」はもう少しまとまっています。そう言えば、この映画もくたびれた中年の再生物語でした。サム・ペキンパーの初期作品を見たい!という方には、こちらをお勧めします。

監督:サム・ペキンパー
出演:モーリン・オハラ ブライアン・キース

タグ:BSシネマ
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