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映画 男と女の名誉(1985米) BSシネマ [日記(2014)]

女と男の名誉 [DVD]
 原題はPrizzi's Honor。ジャック・ニコルソンとキャスリン・ターナーの共演です。キャスリーン・ターナーというと『白いドレスの女(1981)』で、弁護士ウィリアム・ハートを手玉に取る悪女ぶりがなかなかのものでした。今回はジャック・ニコルソンが餌食になるのか・・・しかしジャック・ニコルソンは一筋縄で行かないぞ、などと勝手な想像をしたのですが...。

 ジャック・ニコルソンの役どころはNYマフィアのチャーリー。マフィアのドンPrizziが名付け親ですから、下っ端ではなく組織の政策決定にもあずかり、殺しにも手を染めるPrizzi組の幹部。
 このチャーリーがファミリーの結婚式でキャスリーン・ターナー(アイリーン)に一目惚れ。ジャック・ニコルソンは『チャイナタウン』でもフェイ・ダナウェイにぞっこんでしたから、金髪には弱いようです。金髪に弱いのはヒッチコック!(笑。すれ違いの末LAにいるアイリーンに会いにゆき、ふたりは恋に落ち結婚を約束します。人妻と中年マフィアの恋もこれはこれでなかなか切ないものがあり、ジャック・ニコルソンも意外とカワイイ?。
 伏線があります。チャーリーには、ドンの孫娘メイローズ(アンジェリカ・ヒューストン)という許婚がいたのですが、メイローズは他の男に走り、現在はファンミリーから追放されています。父親から娼婦のような格好をするなと叱られていますが、服装から化粧まで娼婦と言うより「魔女」。チャーリーの周りを跳梁しますから、何かありそう。ちなみに、メイローズは黒髪です。

 ファミリーの経営するカジノで72万ドルが搾取される事件が起き、チャーリーが解決を任されます。事件の首謀者の自宅に押しかけこれを殺し、金を探している丁度その時に奥さんが帰ってきます。そこに現れたのはなんとアイリーン!。 人妻だとは自ら告白していましたが旦那がマフィアとは。チャーリーの父親からは、アイリーンはファミリーが依頼した腕利きの殺し屋だったことが明かされ、次々にアイリーンの正体が明らかになります。
 殺し屋だろうが何だろうが、チャーリーとアイリーンの恋は留まることを知らず結婚します。マフィアの殺し屋とフリーの暗殺者が結婚するというのは、かつて無かった設定(『Mr.&Mrs. スミス』がありますが)。ジャック・ニコルソンは分かるのですが、キャスリーン・ターナーの殺し屋はちょっと現実味に欠けますね。

 という前提で、Prizziファミリーに関わる男女の「名誉」を賭けたバトルが始まります(名誉という訳とはちょっと当たっていない?)。チャーリーを邪魔者として殺そうとするマフィアの幹部、恋敵アイリーンを72万ドル事件の首謀者として追い詰めるメイローズ。チャーリーはこの危機を逃れ、マフィアのボスの地位が約束されますが、その代償はアイリーンの暗殺。果たして、チャーリーリーは愛妻アイリーンを殺すことができるのか?。身の危険を感じたアイリーンは逃げチャーリーは追いかけます。で、愛しているよと言いながら、チャーリーはアイリーンを殺してしまいます、モッタイナイ(笑。ヒロイン・アイリーンは死んで、チャーリーと魔女・メイローズが結ばれる予感で幕。

 しかし、チャーリーは何故アイリーンを殺したのか?。ファミリーを離れて生きて行けないと言っていますから、チャーリーは保身に走って愛妻を殺したことになります。ファミリーのドンの孫娘メイローズと結婚する雰囲気ですから、ファミリーの一員はファミリーから逃れられないという運命みたいなものを描いたのかとも思うのですが、どうもスッキリしません。それとも中年の恋が迎える終末としては、これが妥当ということでしょうか。もっとも、ジャック・ニコルソンがマフィアを棄てて純愛に走っても、それこそ笑うしかないのも事実です。
 ひとつだけハッキリしているのは、この映画の登場人物はアイリーンを除いて全員がイタリア系。アイリーンはポーランド系という設定です。

 アンジェリカ・ヒューストンですが、監督のジョン・ヒューストンの娘さんです。魔女と揶揄りましたが、『アダムス・ファミリー』のお母さんですから、やはり魔女ですね(笑。

監督:ジョン・ヒューストン
出演:ジャック・ニコルソン キャスリーン・ターナー アンジェリカ・ヒューストン

タグ:BSシネマ
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