SSブログ

映画 レインメーカー(1997米) BSシネマ [日記(2014)]

レインメーカー [DVD]
  米国は訴訟天国と言われ、それこそゴマンと弁護士がいるらしいです。弁護士もいろいろで、テネシー州の地元の大学を卒業した若い弁護士ルディ(マット・デイモン)が、保険金を支払わない保険会社を相手に孤軍奮闘する法廷ものです。いい意味で、ヒネリも何もありません。社会正義のために突き進む若い弁護士の映画で、マット・デイモンにピッタリです。監督がフランシス・フォード・コッポラですが、『ゴッド・ファーザー』『地獄の黙示録』のコッポラらしくもない素直な映画です。

 アルバイトが縁で弁護士事務所に就職します。ルディがウェーターのアルバイトをしていたクラブと弁護士事務所のオーナー(ミッキー・ローク)が同じという、考えられない設定です。クラブも弁護士事務所を、金を稼ぐ手段には変わりがないということです。
 ルディは調査員のディック(ダニー・デヴィート)とともに病院周りをして、交通事故で入院した患者から依頼を取る仕事を始めます。このディックは、司法試験を6回落ちた元保険会社の社員で、資格は無いが法律と実社会の裏には通じているという優秀な調査マン。演じるダニー・デヴィートは、『バットマン・リターンズ』で「ペンギン」を演じた俳優です。ミッキーロークは言うまでもないですね。

 ルディとディックのいる弁護士事務所のオーナーがFBIに捕まり、ふたりはパトナーとなって法律事務所を店開き。顧客は、ルディが法律相談の学生ボランティアで知り合った、白血病の息子に保険金未払いを抱える婦人、遺言書を作成したい老婆と、病院で知り合ったDバイオレンスを受けている若い女性の3人。ストーリーのメインは、保険会社に保険金を払わせる話です。ルディとディックは、この3人を依頼主に法律事務所を立ち上げます。経費と報酬は折半、依頼人には経費を要求せず、成功報酬は1/3(ちなみに日本は10%)。

 保険会社は、ドラモンド弁護士(ジョン・ヴォイト)を使って示談に持ち込もうとします。判事とドラモンドが裏で通じていて、判事も裁判に勝ち目がないこと、示談を進めます。ところが、この判事が急に亡くなり、後任に人権派の判事(ダニー・グローヴァー)が座ったことで、示談を蹴って裁判となります。が、ルディは裁判経験ゼロので、この事件が第1号。判事にたしなめられ、ドラモンドに揚げ足をすくわれ、おい大丈夫か?と思うのですが、経験豊富なディックが付いているというわけです。『情婦』『評決』など法廷ドラマは結構見ていますが、本作もなかなか面白いです。ひよっこ弁護士のルディが、ディックの助けを借りてベテラン弁護士を追い詰めてゆきます。
 それにしても、この保険会社はあり得ない!。保険金請求は全て拒否し、示談に持って行って支払額を減らそうという保険会社です。日本であれば金融庁が黙っていませんが、当時はこういう保険会社なり事件があったのでしょうか。
 映画ですから勝訴しますが、肝心の保険会社が破綻し支払不能となって成功報酬はパァ。現在の日本なら、生命、損害保険契約者保護機構という機関があって、国の保護を受けられます。もっともこの制度も最近になって設けられた制度ですから、1997年当時の米国にも無かったのかもしれません。

 と言ったツッコミも無いわけではありませんが、マット・デイモンのハツラツとした若さ、ダニー・デヴィートとのコンビの妙、衒いのないストーリー展開などなかなか良くまとまっています。

監督:フランシス・フォード・コッポラ
原作:ジョン・グリシャム
出演:マット・デイモン ダニー・デヴィート ジョン・ヴォイト ジョン・ヴォイト ミッキー・ローク ダニー・グローヴァー

タグ:BSシネマ
nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0