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映画 ALWAYS 三丁目の夕日'64(2012日) [日記(2016)]

ALWAYS 三丁目の夕日'64 DVD通常版夕焼けの詩 64 (ビッグコミックス)
 迂闊なことに、今までこの映画の原作が西岸良平の『夕焼けの詩』だということを知りませんでした。この漫画が連載されたコミック誌は一時期の愛読書で、独特のタッチとノスタルジーにあふれた『夕焼けの詩』は毎号楽しく読んだものです。現在まで連載が続いていることも、今回初めて知りました。

 『'64』の1964年は、ビートルズが来日し、東京オリンピックが開かれ、東海道新幹線が開通した、団塊の世代以前の日本人にとってはエポックメイキングの年です。その1964年の東京を舞台に、鈴木オートの面々や茶川竜之介が繰り広げるホームドラマですから、この映画に面白さやノスタルジーを感じるのは、1964年に子供か大人だった人に限られると思います。ターゲットは団塊の世代の世代でしょうね。

 『ALWAYS 三丁目の夕日'64』は、鈴木オートの六ちゃんと、小説家となった茶川竜之介、第二作で竜之介と暮らすことになった古行淳之介(吉行淳之介のパロディ)が主人公です。
 六ちゃんは病院の医師に恋をし、紆余曲折の末ゴールイン。この紆余曲折が見せ場なのですが、気揉ませていおいて最後はハッピーエンドというホームドラマの常道を行くことになります。
 茶川は芥川賞候補となって小説家になりますが、その後鳴かず飛ばず、少年雑誌に冒険小説を書いています。折から少年誌はコミックへの移行時期、強力なライバルが現れ茶川の連載は打ちきりとなります。このライバルが古行淳之介だったことが分かり、茶川は古行を勘当します。古行が東大に進学し一流企業に勤め安定した生活を送ること望んでいた茶川は、"息子"の裏切りにあったわけです。この事件も、実は「獅子の子落とし」と云うホームドラマではよくある設定です。

 『ALWAYS 三丁目の夕日'64』のマンネリズムは、現代ではとても通用しそうにありません。1964年という舞台を設定することで、観客は安心してこのマンネリズムを楽しむことができるわけです。逆に云うと、マンネリズムに身を委ねて、懐かしい1964年を堪能出来る仕掛けです。何処か「寅さん」と似ています。

監督:山崎貴
出演:吉岡秀隆 堤真一 薬師丸ひろ子 小雪 堀北真希

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