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電子辞書 [日記(2016)]

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 映画『舟を編む』を見て、辞書の話を少し。
 映画の中、出版社の方針で「大渡海」の編纂が頓挫しそうになります。その理由のひとつが「これからは電子辞書の時代だ」というものです。映画の時点は1995年ですから、windows95がリリースされPCが普及しだす頃です。原作の刊行は2011年ですから、辞書を取り巻く環境はほぼ現在と変わらないわけです。2011年に紙の辞書を編纂するという時代遅れな小説が書かれたことになります。
 編集主幹の松本先生が編集方針を語るシーンがあります。「これからは携帯やPCが爆発的に普及し新しい言葉や概念が次々に現れる、それらを積極的に取り入れたい。ダサイやウザイなどの俗語、ら抜き言葉、誤用なども載せる。言葉の意味を知りたいとは、人の意思を正確に知りたいという願望であり、これらを取り入れることで今を生きる人の辞書を目指す。」辞書は言葉の海に乗り出す舟であり、辞書の編纂を『舟を編む』とした由縁であり、2011年にこの小説が書かれた意味です。

 最近、漱石や荷風を読むようになって辞書が手放せません。漱石は青空文庫で読めばkindleの辞書が使えますが、荷風は電子化されていない小説が多いので、辞書は必携です。国語辞書、古語辞典、漢和辞典、類語辞典と古いながら紙の辞書は一応揃っているのですが、ほとんど使いません。使うのはスマホに入れた広辞苑第四版とwikipediaです。一度電子辞書を使うと、紙の辞書には戻れません。
 
 広辞苑は、古いFM/VのCD-ROMをepwingに変換してEBPocketで使ってます。第四版と古いので「新明解」というわけにはいきませんが、十分役に立ちます。SharpのZaurusで使ったものですが、歴代端末で使い回しています。epwingの広辞苑は買えば1万円しますから、これで我慢。
 スマホで作文する時、広辞苑を併用すればスマホの漢字変換機能が補えて便利です。単語が思い出せない時は類語辞典です。これも「Weblio類語辞典」を使うと目的の語彙にたどり着けます。
 スマホのホーム画面にEBPocketとWikipediaとWeblio辞書を張り付けていますが、日本語に関する限りまぁ大丈夫。そういえばarrowsのF-04Eには富士通統合辞書が何種類も入っていて便利でした。英辞郎も便利で入れていますが、先ほど検索してみると、絶版でした。

 これだけスマホが普及すると紙の辞書は売れなくなるのでは、と心配します。電子辞書といえど、紙の辞書あっての話で、地道な語彙の採集(用例採集)、語彙の解釈(語釈)が必要です。『舟を編む』のように、何処かでこの地道な作業を黙々とやっている国語学者、編集者がいるのでしょうね。 

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