映画 ディパーテッド(2006米) [日記(2010)]
《ゴールデンウィーク DVD一気鑑賞》10本目です。感想を書くのも10本は辛いです。やっと最後の1本。
原題:The Departed
キャスティングが凄いですね。ディカプリオとマット・デイモンを主役に、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォルバーグ、マーティン・シーンが脇を固めています。
冒頭、アイリッシュ・マフィアのジャック・ニコルソンがアイルランド移民の能書きを並べ、警察学校の卒業式のバグパイプで幕が開き、ディカプリオの葬儀のバグパイプで幕を閉じます。アイリッシュが生きるためにマフィアとなり、自分の身内をスパイとして警察に潜り込ませ、一方優秀な成績で学校を卒業したにもかかわらず、一族の犯罪歴のために潜入捜査官となるこれもアイリッシュの警察官。まるでアイルランド移民の物語のようです。舞台は当然ボストン。『ガヤング・オブ・ニューヨーク』もアイリッシュの物語でしたが、マーティン・スコセッシは、アイルランド移民に拘っていますね、本人はイタリア系ですが。
警察学校の卒業生が一方(マット・デイモン)はエリートコースを歩み、もう一方(ディカプリオ)はスパイとしてマフィア組織に潜入させられるといういうところから始まります。
マット・デイモンは実はマフィアのボス(ジャック・ニコルソン)が警察に送り込んだスパイで、ディカプリオが潜り込んだ先は、ジャック・ニコルソンの組織だったというところがミソです。ジャック・ニコルソンを真ん中に、マット・デイモンとディカプリオがスパイ戦を始め、スパイの存在に気づいた警察とマフィアそれぞれが、スパイのあぶり出しをやるという始末。なかなか凝ったストーリーです。調子にのったわけでもないでしょうが、このふたりの恋人が同一人物という念の入れよう。
何時スパイが露見するのか。マット・デイモンとディカプリオが何時鉢合わせするのかと、この辺りが見どころでしょう。しかしラストは・・・邦題を付けるとすれば、『そして誰もいなくなった』でしょうね。よって原題はThe Departedなのでしょうか。
キャスティングですが、やはりジャック・ニコルソン。『最高の人生の見つけ方』で善良な(でもないか)実業家をやっていますが、この人の持ち味はこれでしょう。下品で迫力満点の70歳のヤクザは存在感抜群で、ディカプリオやマット・デイモンを完全に喰っています。この映画には二百いくつかの下品な言葉が出てくるそうですが(Wikipedia)、その大半はジャック・ニコルソンです。下品と言えば下品ですが、この辺りも見どころのひとつです。もうひとり、嫌みな刑事としてマーク・ウォルバーグが熱演してます。
監督:マーティン・スコセッシ
出演:
レオナルド・ディカプリオ
マット・デイモン
ジャック・ニコルソン
マーク・ウォルバーグ
マーティン・シーン
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